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※2023年1月〜2026年5月末までのグループ全体累計受診数。
眠れない(入眠困難)について
この内容は「不眠症」と関連します。基本情報はそちらのページで詳しく解説しています。
「眠れない」状態が続き、日中の不調につながっているものを、医学的には不眠症といいます。不眠症は、寝つきが悪い(入眠障害)、夜中に何度も目が覚める(中途覚醒)、朝早く目覚めて二度寝ができない(早朝覚醒)、眠りが浅く休んだ気がしない(熟眠障害)といった睡眠の問題があり、そのために日中に倦怠感・意欲や集中力の低下・気分の不調などが生じる状態と説明されています。夜間の不眠と日中の不調の両方がそろうことが特徴です。原因はストレス・こころやからだの病気・薬の影響・生活リズムの乱れなどさまざまで、原因に応じた対処が大切とされています。眠れない背景に睡眠時無呼吸症候群やうつ病などが隠れていることもあり、診断や治療の要否は医師の診察・判断によります。
- 不眠症は、夜間の不眠(寝つけない・途中で目覚める・早朝に目覚める・眠りが浅い)に加え、日中の不調をともなう状態とされています。
- 症状のタイプには入眠障害・中途覚醒・早朝覚醒・熟眠障害があります。
- 週3日以上の不眠と日中の不調が3か月以上続く場合は慢性不眠症、3か月未満は短期不眠症とされます。
- 原因はストレス・精神や身体の病気・薬・生活リズムの乱れなどさまざまで、原因に応じた対処が大切です。
- 治療は生活習慣・睡眠環境の見直しや認知行動療法が基本で、必要に応じて医師の判断で睡眠薬を用います。
眠れない(入眠困難)の症状
不眠症では、夜間の睡眠の問題と、それにともなう日中の不調がみられます。夜間の症状は、あらわれ方によって次のように分けられます。
- 入眠障害:布団に入ってもなかなか寝つけないタイプです。精神的な緊張や体内時計のずれなどが関わるとされています。
- 中途覚醒:いったん眠っても夜中に何度も目が覚め、その後の再入眠が難しいタイプです。
- 早朝覚醒:朝早く目が覚めてしまい、二度寝ができないタイプです。
- 熟眠障害:睡眠時間のわりに眠りが浅く感じられ、休んだ気がしないタイプです。
これらのために、日中に倦怠感・眠気・疲れ・いらだち・意欲の低下・集中力の低下・気分の落ち込みなどが生じ、仕事や生活に支障が出ることがあります。日中の過度の眠気が強い場合には、注意が必要とされています。
病型・タイプ
不眠症は、症状のあらわれ方によって入眠障害・中途覚醒・早朝覚醒・熟眠障害に分けられます。これらは重なって生じることもあります。また、症状が続く期間によって、週3日以上の不眠と日中の不調が3か月以上続く「慢性不眠症」と、3か月未満の「短期不眠症」に分けられます。分類の判断は医師の診察によります。
初期症状・前兆
はじめは、仕事や人間関係のストレス、環境の変化、就寝前のカフェインやアルコール、生活リズムの乱れなどをきっかけに、一時的に寝つきが悪くなったり夜中に目が覚めたりすることが多いとされています。この段階で「また眠れないのではないか」という不安(不眠恐怖)が強まると、かえって緊張して眠れなくなり、悪循環におちいることがあると指摘されています。早めに生活習慣や睡眠環境を見直すことがすすめられています。
眠れない状態が続くと、日中の眠気・倦怠感・集中力や意欲の低下が続き、仕事や勉強、家事などの生活の質が下がることがあります。日中の強い眠気は、運転中や作業中の事故につながるおそれも指摘されています。また、不眠が続くことでうつ病などの精神的な不調と関わることもあるとされています。背景に睡眠時無呼吸症候群など別の病気が隠れている場合、それを見逃さないことが大切とされています。経過や見通しは原因や状態によって異なり、医師の診察・判断によります。
眠れない(入眠困難)の原因
不眠の原因はさまざまで、大きく分けて、ストレスなどの心理的要因、うつ病・不安症などの精神疾患、心臓・肺の病気や慢性の痛みなどの身体疾患、薬の影響、カフェイン・アルコール・ニコチンなどの嗜好品、就寝・起床時刻の乱れといった生活習慣、明るさ・音・温度などの環境因子が挙げられています。眠れないことへの過度な不安から緊張が高まり、さらに眠れなくなる悪循環(精神生理性不眠)も原因のひとつとされています。原因が複数重なることもあります。
病態メカニズム
不眠には、心身の緊張・覚醒レベルの高まりや、体内時計(睡眠と覚醒のリズム)のずれが関わるとされています。ストレスや不安があると交感神経が優位になり、寝つきや眠りの維持がさまたげられます。眠れない経験がくり返されると、「眠れないのではないか」という不安や、布団・寝室に対する緊張が条件づけられ、就寝時にかえって覚醒してしまう悪循環が生じることがあると説明されています。痛みや頻尿など、目を覚まさせる身体的な要因が関わることもあります。
なりやすい人・リスク要因
ストレスをかかえている方、うつ病・不安症などの精神的な不調がある方、心臓・肺の病気や慢性的な痛みなど身体の病気がある方、交代勤務などで生活リズムが乱れやすい方、就寝前にカフェイン・アルコール・喫煙をとる習慣のある方などは、不眠が起こりやすいとされています。加齢とともに睡眠は浅く変化しやすく、高齢の方では不眠症状がみられやすいと報告されています。当てはまる場合でも、原因に応じた対処で改善が期待できるとされています。
眠れない(入眠困難)の診断・検査
診断では、睡眠のパターンや就寝前後の習慣、ストレスの状況、飲酒・カフェイン・喫煙などの嗜好品、服用中の薬、これまでの病気などについて問診が行われます。週3日以上の不眠と日中の不調が3か月以上続くかどうかなどが、慢性不眠症かどうかの目安とされています。症状がはっきりしない場合や、睡眠時無呼吸症候群などほかの睡眠障害が疑われる場合には、睡眠ポリグラフ検査などの専門的な検査が行われることがあります。診断は医師が行います。
似た疾患・鑑別
不眠の症状は、ほかの睡眠障害や病気でもみられることがあり、鑑別が大切とされています。睡眠中に呼吸が止まる睡眠時無呼吸症候群、脚に不快感が出て動かさずにいられないむずむず脚症候群(レストレスレッグス症候群)、睡眠中に脚がぴくつく周期性四肢運動障害、日中に強い眠気が反復するナルコレプシー、うつ病による不眠などが挙げられます。これらは検査や専門的な診断が必要になることがあり、見分けや診断は医師が行います。
眠れない(入眠困難)の治療・治し方
不眠症の治療は、まず睡眠に関する生活習慣や睡眠環境の見直し(睡眠衛生)を行い、必要に応じて認知行動療法や薬物療法を組み合わせるのが基本的な考え方です。眠りをさまたげている原因(ストレス・身体の病気・薬・嗜好品など)があれば、その対処もあわせて行います。睡眠薬を用いる場合も、生活習慣の見直しと合わせて、医師の指示のもとで用いることが望ましいとされています。どのような治療を行うかは、症状の程度や原因、背景にある病気をふまえて医師が判断します。
急性期・発作時の治療
ストレスなどで一時的に眠れない短期の不眠では、まず就寝・起床時刻を整える、就寝前のカフェインやアルコールを控える、寝室環境を整えるといった生活面の対処が基本とされています。それでも改善せず日常生活に支障がある場合には、医師の判断で睡眠薬が短期的・補助的に用いられることがあります。睡眠薬には作用のしくみや作用時間の異なるものがあり、種類や使い方は医師が選びます。自己判断での使用や中断は避け、指示に沿って用いることが大切です。
予防・慢性期の治療
慢性的な不眠症に対しては、睡眠に関する誤った思い込みや習慣を整える認知行動療法(不眠症に対する認知行動療法)が、有効性と安全性の面から治療の中心的な選択肢のひとつとされています。布団で過ごす時間を調整する睡眠制限法、寝床と睡眠の結びつきを強める刺激統制法、不眠に関する不安をやわらげる認知再構成などの要素があり、専門的な指導のもとで行われます。薬物療法を併用する場合、睡眠薬を長く使う際は、耐性や依存に配慮し、中止する際は医師の指示のもとで徐々に減らすことがすすめられています。方針は医師が判断します。
日常のセルフケアとして、毎日できるだけ同じ時刻に起床・就寝してリズムを整える、朝に光を浴びる、日中に適度な運動を行う(就寝直前の激しい運動は避ける)、就寝前は読書や入浴などでリラックスする、寝室を暗く静かで快適な温度に保つ、といった工夫がすすめられています。就寝前のカフェイン・アルコール・喫煙は睡眠をさまたげるとされ、控えることがすすめられます。眠くないのに長く布団の中で過ごすことは避け、日中の長い仮眠も控えるとよいとされています。これらを試しても改善しない場合や、日中の不調が強い場合は、自己判断で市販薬に頼り続けず、医療機関にご相談ください。
予防・生活習慣
不眠を防ぐには、規則正しい生活リズムを保ち、質・量ともに十分な睡眠を確保することが大切とされています。厚生労働省の睡眠に関する情報では、適度な長さで休養感のある睡眠をとること、光・温度・音に配慮した睡眠環境を整えること、適度な運動と朝食、就寝前のリラックス、カフェインやアルコール・喫煙などの嗜好品とのつきあい方に気をつけることなどが挙げられています。日中に強い眠気で困らない程度の睡眠を目安に、無理に眠ろうとしすぎないことも一案とされています。
治療期間・見通し
一時的な不眠は、原因となるストレスや生活の乱れが解消すると改善することがあります。一方、週3日以上の不眠と日中の不調が3か月以上続く慢性不眠症では、生活習慣の見直しや認知行動療法などを継続して行うことがあります。認知行動療法は、通常4〜8回程度のセッションで行われ、その効果は治療終了後も続きやすいと報告されています。改善までの期間や見通しは、原因や状態によって異なり、医師の診察・判断によります。
受診の目安・オンライン診療
受診の目安
眠れない状態が続き、日中の眠気・倦怠感・集中力低下などで仕事や生活に支障が出ている場合や、生活習慣を見直しても改善しない場合は、医療機関の受診をご検討ください。目安として、健康な方で警戒すべき症状がなく症状が軽い場合は、生活面の対処を1週間ほど試して改善しなければ相談する、という考え方が示されています。眠れない背景に別の病気が隠れていることもあるため、気になる場合は早めにご相談ください。受診の要否は医師の判断によります。料金や保険については料金・保険、受診の流れは受診の流れをご覧ください。
次のような場合は、オンラインで完結しにくく、対面での診察や専門的な検査が必要になることがあります。当てはまる場合は、自己判断で様子を見ず、早めに医療機関を受診してください。
- 睡眠中に呼吸が止まる・息が詰まる、大きないびきを指摘される場合(睡眠時無呼吸症候群の可能性)。
- 運転中や作業中など危険な場面で眠り込んでしまう、前ぶれなく強い眠気におそわれる場合。
- 睡眠中に激しく体を動かしてけがをする、夢遊のような行動がみられる場合。
- 強い気分の落ち込み・意欲低下が続く、死にたい気持ちがあるなど、うつ病が疑われる場合。
また、胸の痛みや息苦しさなど心臓・肺の症状をともなう場合、最近脳卒中を起こした場合、力が抜ける発作をともなう場合などは、速やかに医療機関を受診してください。
オンライン診療でできること
不眠症では、生活習慣・睡眠環境の見直し(睡眠衛生指導)や、症状・原因の確認、経過の観察などをオンライン診療で行える場合があります。医師が必要と判断した場合には、保険適用の範囲で睡眠薬などの処方や、生活面のアドバイスを受けられることがあります。症状が安定している方の継続的な相談にも活用できる場合があります。実施の可否や処方の内容は、症状や原因、背景にある病気をふまえた医師の判断によります。詳しくは受診の流れをご覧ください。
対面受診が必要なケース
睡眠時無呼吸症候群やむずむず脚症候群、ナルコレプシーなど、ほかの睡眠障害が疑われ、睡眠ポリグラフ検査などの専門的な検査が必要な場合や、うつ病など精神的な不調が背景にあり詳しい評価が必要な場合、症状が重く対面での診察が望ましい場合などは、対面受診が必要になることがあります。また、睡眠薬には使い方に注意が必要なものがあり、状態によっては対面での診療が適することがあります。オンラインでの対応が難しいと医師が判断した場合は、対面受診をご案内します。
費用の目安
不眠症の診療は保険適用の対象となります。自己負担は加入する公的医療保険の割合(一般に3割など)に応じて計算され、診察料や処方薬の費用がかかります。費用は診療内容や医療機関によって異なるため、目安は料金・保険をご確認ください。専門的な睡眠検査などを行う場合は、別途費用がかかることがあります。
※ 記載は一般的な医学的知見に基づく情報です。実際の診断・治療は医師の診察と判断によります。症状が重い・急な場合は対面受診や救急をご検討ください。
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思い当たるものが1つでもあれば、症状が重症化するまえに、お気軽にご相談ください。
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オンライン診療と
対面診療の違い
オンライン診療
タブレット
受け取り
※ 対面診療の待ち時間・診療時間は一般的な目安です。症状や医療機関により異なります。
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選ばれる5つの理由
はじめての方にも、続けて通う方にも。
処方できるお薬
診察のうえ、症状に合わせて医師が処方します。
トラゾドン塩酸塩を有効成分とする抗うつ薬で、鎮静作用を活かして不眠症の治療にも用いられます。就寝前に服用することで、寝つきや途中で目が覚めやすい方の睡眠をサポートします。
デジレルの詳細はこちら›脳の興奮をしずめる神経の働きを助け、寝つきをよくして睡眠を促す非ベンゾジアゼピン系の睡眠薬です。不眠症に用いられ、就寝直前に服用します。依存や翌朝の眠気に注意が必要です。
エスゾピクロンの詳細はこちら›気血のめぐりを整え、のぼせやイライラ、不安、疲れやすさなどをやわらげる漢方薬です。体力が中くらいで、精神症状をともなう不調に用いられ、更年期障害や月経困難症などに医師の判断で処方されます。
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患者様の声
仕事の悩みで頭が冴えてしまい、毎晩布団の中で何時間も眠れませんでした。通院する時間も気力もなく困っていましたが、夜にスマホから相談できて助かりました。生活習慣の見直しも教えてもらえ、少しずつ寝つけるようになっています。
寝つきの悪さが続き市販の睡眠改善薬でしのいでいましたが、なかなか改善せず不安でした。オンラインで医師に相談したところ、背景に不安が関係していると丁寧に説明してもらえました。保険適用で受診でき、予約不要だったのも安心でした。
夜勤明けで生活リズムが崩れ、寝たいのに眠れない日が続いていました。人に相談しづらい悩みでしたが、自宅からスマホで診てもらえて気持ちが楽になりました。お薬も最短当日に届き、外出せず治療を始められて本当に助かりました。
受診に関するよくある質問
石川雅俊(いしかわ まさとし) 医師/博士(医療福祉経営学)/公衆衛生学修士(MPH) 2005年筑波大学医学専門学群卒業。臨床研修を経て内科を中心に診療に従事したのち、2008年KPMGヘルスケアジャパン株式会社に参画し、ヘルスケア産業のアドバイザリー業務に従事(2012年マネージャー、2013年KPMGオーストラリア駐在)。2014年より国際医療福祉大学大学院医療経営管理分野准教授。2016年から2018年まで厚生労働省医政局総務課課長補佐として医療提供体制に関する政策立案に携わる。2018年日本医師会ハーバード大学武見フェロー、2020年ジョンズホプキンス大学公衆衛生大学院修士課程修了。 現在、東京医療保健大学特任教授、筑波大学医学医療系客員教授。日本医療経営学会理事・編集委員、日本医療・病院管理学会評議員、BMC Health Services Research編集委員を務める。医師の働き方改革、タスクシフティング、地域包括ケアにおける臨床指標開発などをテーマに、査読付き論文49編以上を発表。
- 不眠症|e-ヘルスネット(厚生労働省)
- 不眠症と日中の過度の眠気|MSDマニュアル家庭版
- 不眠症(Insomnia)|国立精神・神経医療研究センター
- 不眠症に対する認知行動療法の有効な要素を解明|国立精神・神経医療研究センター
- 健康づくりのための睡眠ガイド2023|厚生労働省
最終更新日:2026年7月 / 本ページの情報は一般的な医学的知見に基づくものであり、個別の診断・治療を保証するものではありません。
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