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※2023年1月〜2026年5月末までのグループ全体累計受診数。
冷え性について
冷え性(冷え症)は、まわりの気温では説明できないほど手足や下半身などが慢性的に冷えて、つらいと感じる状態を指します。西洋医学では独立した病名として扱われないことも多い一方、東洋医学(漢方)では古くから重視されてきました。多くは自律神経の働きや血流、筋肉量、女性ホルモンなどが関わる機能的な冷えと考えられますが、背景に貧血や甲状腺の病気、血管の病気が隠れている場合もあります。原因やタイプによって対処法が異なるため、つらい冷えが続くときは医師に相談することがすすめられます。
- 外気温では説明できない慢性的な冷えで、夏でも生じることがあります
- 自律神経・血流・筋肉量・女性ホルモンなどが関わる機能的な冷えが多いとされます
- 手足の末端型、下半身の冷えと上半身ののぼせを伴う型、内臓型、全身型などタイプがあります
- 背景に貧血・甲状腺機能低下症・閉塞性動脈硬化症などが隠れていることがあります
- 生活習慣の見直しや保温、体質に応じた漢方薬などで対処します
冷え性の症状
主な症状は、手足の先や下半身が冷たく感じられ、温まりにくいことです。体は中枢部(体幹)の体温を優先して保とうとするため、心臓から遠い手足の末端で血流が下がりやすく、冷えを感じやすくなります。
随伴しやすい症状として、次のようなものが挙げられます。
- 肩こり・腰痛・頭痛
- 疲労感・だるさ
- 立ちくらみ・しもやけ
- 寝つきにくさ(不眠)
- 月経に関するトラブル
- 下半身は冷えるのに顔がほてる「冷えのぼせ」
病型・タイプ
- 四肢末端型(手足の冷え):血液が手足の先まで届きにくく、手足の冷えを強く感じるタイプです。10〜20代の女性に多く、疲労や無理なダイエットが背景にあることがあり、しもやけや立ちくらみを伴うことがあります。
- 冷えのぼせ型(上半身のほてり・下半身の冷え):気や血のめぐりが滞り、下半身が冷える一方で上半身がのぼせて顔がほてるタイプです。更年期の時期に典型的にみられるとされます。
- 内臓型(お腹の冷え):胃腸が弱く下痢をしやすいなど、お腹まわりの冷えが目立つタイプです。
- 全身型:体内での熱の産生が低下し、新陳代謝が下がって全身が冷えるタイプです。食欲や気力の低下、疲労感を伴い、長年冷えを抱えている人や高齢の人にみられます。
初期症状・前兆
初期には、手足の先が冷たい、布団に入っても足が温まらず寝つきにくい、しもやけができやすいといった変化に気づくことがあります。夏の冷房で強く冷える、冷たい飲食のあとに手足が冷えて戻りにくいなどのサインが現れることもあります。
冷えそのものが直ちに重い病気へ進むと言い切ることはできませんが、放置すると倦怠感や不眠、肩こりなどが続き、生活の質が下がることがあります。また、背景に貧血・甲状腺の病気・血管の病気が隠れている場合は、冷えを様子見しているうちにその病気が見逃される可能性があります。つらい冷えが続くときは、医師の診察を受けることがすすめられます。
冷え性の原因
冷え性の背景には、次のような要因が関わるとされています。
- ストレスや不規則な生活、室内外の温度差、冷房などによる自律神経の乱れ
- 筋肉量が少ないこと(女性、運動不足の人、加齢によるサルコペニアなど)
- 貧血や低血圧、血管の病気による血液循環の悪化
- 更年期などによる女性ホルモンのゆらぎ
- きつい衣類による血行の妨げや体温調節機能の低下
病態メカニズム
体は生命維持のために中枢部の体温を優先して保とうとし、寒さを感じると手足の末端の血流を下げて熱の放散を抑えます。このため、心臓から遠い手足に冷えが出やすくなります。さらに、ストレスなどで交感神経が過剰に優位になると血管が収縮して血行が悪くなり、熱を運ぶ血液が末端まで届きにくくなります。体内の熱の多くは筋肉で生み出されるため、筋肉量が少ないと熱の産生が下がりやすいと考えられています。
なりやすい人・リスク要因
- 女性(男性より筋肉量が少ない傾向があるため)
- 無理なダイエットをしている若い女性
- 運動不足の人
- 加齢により筋肉が減った高齢の人
- 思春期や更年期など、ホルモンが変化しやすい時期の人
- ストレスや不規則な生活を抱えている人
冷え性の診断・検査
冷えが強く原因がはっきりしない場合は、まず内科などで背景に病気が隠れていないかを調べることがすすめられます。貧血や甲状腺の異常が疑われる場合は血液検査、血流の障害が疑われる場合は脈波伝播速度の測定などが行われることがあります。東洋医学では、舌の状態(舌診)、お腹の筋肉の張り(腹診)、脈の状態(脈診)などを組み合わせて体質を判断します。どの検査や治療が必要かは、医師の診察・判断によります。
似た疾患・鑑別
冷えが治りにくい場合、背景に次のような病気が隠れていることがあります。これらは冷え性とは別に治療が必要になることがあります。
- 貧血・低血圧
- 甲状腺機能低下症
- 膠原病(全身性エリテマトーデスなど)
- 閉塞性動脈硬化症(ASO)
- レイノー病
- バージャー病
冷え性の治療・治し方
冷え性の対処は、生活習慣の見直し(運動・食事・保温)を基本としながら、必要に応じて体質に合わせた漢方薬などを用います。背景に貧血や甲状腺、血管の病気などがある場合は、まずその病気の治療が優先されます。冷えを和らげられるかどうかや、どの治療が適するかは、医師の診察・判断によります。
急性期・発作時の治療
冷え性は、慢性的に続く状態が中心です。急に強い冷えや痛み、手足の色の変化(白や紫になる)が現れた場合は、血管の異常など別の原因が関わっている可能性があるため、様子を見ずに対面での受診を検討してください(危険なサインの項目を参照)。
予防・慢性期の治療
体質やタイプに応じて、漢方薬が用いられることがあります。冷えに対して、当帰四逆加呉茱萸生姜湯、加味逍遙散、当帰芍薬散などが体質に合わせて選ばれることがあり、末梢の冷えにEPA製剤が使われる場合もあります。いずれも合う薬は人によって異なり、医師が診察のうえで選択します。効果には個人差があり、あわせて運動や保温を続けることが大切とされています。
日常でできるセルフケアとして、次のような方法が挙げられています。冷えが強い、または続く場合は、あわせて医師に相談してください。
- 入浴で温める:ぬるめ〜適温(およそ40〜42℃)の湯に数分つかり、血行をうながします。のぼせやすい人は無理に温めすぎないよう注意します。
- 運動で筋肉を保つ:スクワットやストレッチなどで下半身の筋肉を動かし、熱を生み出しやすくします。
- 「3つの首」を冷やさない:首・手首・足首を保温し、締め付けの強い衣類は避けます。
- 食事の工夫:タンパク質をとり、生姜やネギなど体を温めるとされる食材や香味野菜を取り入れます。血流に関わるビタミンEなども意識されます。
- 生活リズムを整える:規則正しい生活と朝の日光浴、ストレスをためない工夫を心がけます。
予防・生活習慣
日ごろから、運動習慣で筋肉を保ち、バランスのよい食事をとることが予防につながるとされています。体を冷やさない服装や入浴で温める習慣、ストレスをためない工夫、規則正しい生活も役立ちます。喫煙は血流に影響するため、控えることがすすめられます。
治療期間・見通し
冷え性への対処は、生活習慣や体質の見直しが中心となるため、改善の見通しには個人差があります。冷えのタイプや背景にある要因によっても異なり、どのくらいの期間で楽になるかは、医師の診察・判断のもとで確認していくことがすすめられます。
受診の目安・オンライン診療
受診の目安
次のような場合は、医療機関への相談が目安になります。
- 全身がむくんでいるとき
- はっきりした原因がないのに冷えがひどいとき
- 夏でも冷えが強く、全身の重だるさが回復しないとき
- 冷たい水などに触れたあと、冷えが治らず血の気がなくなってくるとき
- しびれや痛み、手足の色の変化を伴うとき
受診先は原因により異なり、まずは内科で背景の病気を調べることがすすめられます。血流の問題が疑われる場合は循環器内科、更年期など女性ホルモンが関わる場合は婦人科が選ばれることもあります。受診の流れもご確認ください。
- 歩くと足が痛くなり歩けなくなる(間欠性跛行):足の冷えに加えて、歩くとふくらはぎなどが痛み、休むと治まる場合は、閉塞性動脈硬化症(ASO)の可能性があり、対面での検査・治療が必要です。
- 冷えや刺激で指の色が白→紫→赤と変化して戻らない・皮膚に潰瘍ができる:レイノー現象や膠原病などが背景にある可能性があり、早めの対面受診がすすめられます。
- 片方の手足が急に強く冷え、痛み・蒼白・しびれを伴う:血管が急に詰まっている可能性があり、緊急の受診が必要です。
- 全身のむくみ・体重の変化・強い倦怠感を伴う冷え:甲状腺の病気など全身の病気が隠れていることがあり、対面での精査が必要です。
- 強い気分の落ち込みや不眠を伴う:うつなど心の不調が背景にあることがあり、医師への相談がすすめられます。
オンライン診療でできること
保険が適用されるオンライン診療では、次のような対応が可能です。
- 冷えの症状や生活背景についての相談
- 食事・運動・保温などの生活指導
- 体質に応じた漢方薬などの処方(医師の判断による)
- 治療中の経過のフォロー
費用や保険については料金・保険をご確認ください。
対面受診が必要なケース
次のような場合は、対面での受診が必要になることがあります。
- 貧血・甲状腺・血管の病気などが疑われ、血液検査や脈波の検査、触診が必要なとき(初めてしっかり調べる場合)
- しびれ・痛み・手足の色の変化を伴うとき
- 症状が重い、または急に強くなったとき
費用の目安
保険が適用されるオンライン診療では、診察料や薬代が公的医療保険の対象となり、自己負担割合に応じた費用がかかります。冷えに用いられる漢方薬にも保険適用のものがあります。実際の金額は診療内容や処方によって変わります。詳しくは料金・保険をご覧ください。
※ 記載は一般的な医学的知見に基づく情報です。実際の診断・治療は医師の診察と判断によります。症状が重い・急な場合は対面受診や救急をご検討ください。
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※ 対面診療の待ち時間・診療時間は一般的な目安です。症状や医療機関により異なります。
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処方できるお薬
診察のうえ、症状に合わせて医師が処方します。
体を温めて水分代謝を整える漢方薬で、加齢や冷えにともなう症状に用いられます。むくみ・冷え性・排尿障害・頻尿などに使われ、体力が中等度以下で疲れやすく手足が冷える方に向くとされます。
八味地黄丸の詳細はこちら›血のめぐりと水分バランスを整え、冷えやむくみ、月経にともなう不調をやわらげる漢方薬です。体力があまりない、冷えやすい方に向くとされ、冷え性や更年期障害、月経困難症に医師の判断で処方されます。
当帰芍薬散の詳細はこちら›※ 実際の処方は診察に基づき決定します。市販できない医療用医薬品も医師の判断で処方可能です。
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冷え性で利用された
患者様の声
昔から手足の冷えがひどく、冬は靴下を重ねても眠れないほどでした。冷え性で病院に行くのは大げさかと諦めていましたが、オンラインで相談できると知り受診しました。医師が冷えのタイプを丁寧に見てくれて、体質に合う漢方を保険適用で処方。翌日届いた薬で少しずつ手先の冷たさが和らいでいます。
更年期に入ってから冷えとのぼせが同時に起こり、体調管理に悩んでいました。通院の時間が取りづらく後回しにしていましたが、スマホから予約不要で受診できて助かりました。生活のアドバイスと加味逍遙散を処方してもらい、自宅でお薬を受け取れたので、忙しい中でも無理なく続けられています。
デスクワークと運動不足で末端冷え性がひどく、夏場の冷房でも足先が冷えてつらかったです。市販の対策では改善せず悩んでいたところ、オンライン診療で医師に相談できました。体質を確認したうえで漢方を保険適用で処方してもらい、最短当日でお薬が届いたのも便利。冷えと一緒に肩こりも楽になってきました。
受診に関するよくある質問
石川雅俊(いしかわ まさとし) 医師/博士(医療福祉経営学)/公衆衛生学修士(MPH) 2005年筑波大学医学専門学群卒業。臨床研修を経て内科を中心に診療に従事したのち、2008年KPMGヘルスケアジャパン株式会社に参画し、ヘルスケア産業のアドバイザリー業務に従事(2012年マネージャー、2013年KPMGオーストラリア駐在)。2014年より国際医療福祉大学大学院医療経営管理分野准教授。2016年から2018年まで厚生労働省医政局総務課課長補佐として医療提供体制に関する政策立案に携わる。2018年日本医師会ハーバード大学武見フェロー、2020年ジョンズホプキンス大学公衆衛生大学院修士課程修了。 現在、東京医療保健大学特任教授、筑波大学医学医療系客員教授。日本医療経営学会理事・編集委員、日本医療・病院管理学会評議員、BMC Health Services Research編集委員を務める。医師の働き方改革、タスクシフティング、地域包括ケアにおける臨床指標開発などをテーマに、査読付き論文49編以上を発表。
- 冷え症の治療|近畿大学病院
- 手足の冷え(冷え症)の症状・原因|くすりと健康の情報局(第一三共ヘルスケア)
- 手足の冷え(冷え症)の対策|くすりと健康の情報局(第一三共ヘルスケア)
- 冷え性の対策とは? 冷えのタイプを知り、自分に合ったセルフケアを|大正健康ナビ(大正製薬)
- 手足が冷たい!末端冷え性とは?セルフケアで改善しよう|大正健康ナビ(大正製薬)
- 自分の冷え症のタイプを知ろう!冷え症の原因・症状・改善|漢方通信(ツムラ)
最終更新日:2026年7月 / 本ページの情報は一般的な医学的知見に基づくものであり、個別の診断・治療を保証するものではありません。
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