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※2023年1月〜2026年5月末までのグループ全体累計受診数。
膀胱炎について
この内容は「急性膀胱炎」と関連します。基本情報はそちらのページで詳しく解説しています。
膀胱炎は、尿道から入り込んだ細菌が膀胱の粘膜で増殖し、炎症を起こす感染症です。原因菌は大腸菌などの腸内細菌が多く、尿道口から膀胱へと上へ広がる上行性の感染で起こると考えられています。頻尿・排尿時の痛み・残尿感・尿の濁りといった症状が特徴で、女性に多くみられます。多くは基礎疾患のない急性単純性膀胱炎で、抗菌薬による治療で症状の改善が期待できますが、発熱や背中の痛みを伴う場合は腎盂腎炎など別の状態が疑われるため、医師の診察と判断が必要です。
- 尿道から侵入した細菌が膀胱粘膜で炎症を起こす感染症で、大腸菌などの腸内細菌が主な原因とされています。
- 頻尿・排尿時痛・残尿感・尿の濁りが代表的な症状です。
- 尿道が短いことなどから女性に多くみられます。
- 基礎疾患のない急性単純性膀胱炎では、抗菌薬による治療で症状の改善が期待できます。
- 発熱・悪寒・背部痛を伴う場合は腎盂腎炎が疑われ、早めの受診が必要です。
膀胱炎の症状
膀胱炎では、排尿に関わる症状が中心にあらわれます。代表的なものは次のとおりです。
- 頻尿(排尿回数が増える)・尿意切迫(急に強い尿意に襲われる)
- 排尿時の痛みや灼熱感(多くは排尿の終わりごろ)
- 残尿感(排尿後もすっきりしない)
- 尿の濁り(白濁)や血尿
- 尿のにおいが強くなる
- 恥骨の上あたりの違和感や下腹部の痛み
症状は数時間から一日中続くことがあります。発熱を伴わないことが一般的で、発熱や背中の痛みがある場合は腎臓への感染(腎盂腎炎)が疑われます。
病型・タイプ
膀胱炎は、背景や経過によって次のように分けて考えられます。
- 急性単純性膀胱炎:基礎となる病気のない人に急に起こるもので、女性に多くみられます。膀胱炎の多くを占めます。
- 複雑性(慢性)膀胱炎:尿路結石・前立腺肥大・尿道狭窄・カテーテル留置・糖尿病など、背景となる要因があって起こる、あるいは繰り返すものです。
- 間質性膀胱炎:感染が原因ではなく、原因がはっきりしないまれな病気で、尿がたまったときの痛みや骨盤周辺の不快感、頻尿などがあらわれます。
初期症状・前兆
初期には、トイレが近くなる、排尿の終わりに軽い痛みやしみる感じがある、排尿後もすっきりしないといった症状から気づかれることが多いとされています。こうした違和感が続く場合は、早めに医療機関で相談することがすすめられます。
膀胱炎を放置したり治療が不十分だったりすると、膀胱の奥にある腎盂にまで細菌が及び、腎盂腎炎を起こすことがあります。腎盂腎炎では発熱・悪寒・背中や腰の痛み・吐き気などの全身症状があらわれます。また、繰り返す膀胱炎の背景に、尿路結石や前立腺肥大などの別の病気が隠れている場合もあります。経過や重症度の判断は医師の診察によります。
膀胱炎の原因
膀胱炎の多くは、尿道口から入り込んだ細菌が膀胱の粘膜で増殖して炎症を起こすことで生じます。原因菌としては大腸菌などの腸内細菌が多く、基礎疾患のない女性の急性単純性膀胱炎ではおよそ7割が大腸菌とされています。女性は尿道が短く(3〜4cm程度)、尿道口が肛門や腟と近いため、細菌が膀胱に届きやすいと考えられています。このほか、尿路結石・前立腺肥大(男性)・尿道狭窄・カテーテルなどの器具の使用が原因となることもあります。
病態メカニズム
膀胱炎は、尿道口から侵入した腸内細菌などが尿道を通って膀胱へと上っていく、上行性感染によって起こると考えられています。通常は尿の流れによって細菌が洗い流されますが、排尿を我慢する、尿の流れが妨げられるなどの状況では細菌が膀胱内にとどまって増殖しやすくなり、膀胱粘膜に炎症が生じます。
なりやすい人・リスク要因
次のような方は膀胱炎を起こしやすいとされています。
- 女性(尿道が短く、尿道口が肛門・腟に近いため)
- 性交渉の機会がある方
- 排尿を我慢することが多い方
- 妊娠中の方
- 閉経後の女性(エストロゲン減少による組織の変化)
- 糖尿病など免疫のはたらきが低下する状態にある方
- 尿路結石・前立腺肥大・尿道狭窄などがある方、カテーテルを留置している方
膀胱炎の診断・検査
診断は問診と尿検査を中心に行われます。一般的には、中間尿(排尿の途中の尿)を採取し、試験紙による検査(亜硝酸塩や白血球エステラーゼの確認)や、顕微鏡で赤血球・白血球・細菌を調べる尿沈渣検査が行われます。原因菌や有効な薬を調べるために尿培養検査を行うこともあります。男性・小児、発熱が続く場合、繰り返す場合などでは、超音波検査やCT検査などで背景の病気を調べることがあります。検査の要否は医師の判断によります。
似た疾患・鑑別
似た症状を示す状態として、腎盂腎炎、尿道炎、間質性膀胱炎、過活動膀胱、膀胱結石、女性では腟炎、男性では前立腺炎などがあります。発熱や背部痛を伴う場合は腎盂腎炎、性感染症が疑われる場合は尿道炎など、症状が似ていても原因や対応が異なるため、鑑別は医師の診察と検査によって行われます。
膀胱炎の治療・治し方
膀胱炎の治療は、原因や種類によって異なります。細菌による急性単純性膀胱炎では、抗菌薬による薬物療法が基本となります。あわせて、痛みに対する対症療法や、水分摂取などのセルフケアが行われることもあります。処方された抗菌薬は、症状が軽くなっても自己判断で中止せず、医師の指示にしたがって飲み切ることが大切です。治療法の選択は、症状・原因・背景の病気をふまえた医師の判断によります。
急性期・発作時の治療
急性期には、原因菌に応じた抗菌薬が用いられます。第一選択となる薬は、年齢や背景、地域の耐性菌の状況などをふまえて医師が選択します。基礎疾患のない女性では短期間の内服で対応することが一般的で、症状は数日で和らいでいくことが多いとされています。痛みや頻尿が強い場合は、症状をやわらげる薬が併用されることもあります。
予防・慢性期の治療
繰り返す膀胱炎や複雑性膀胱炎では、背景にある尿路結石・前立腺肥大・尿道狭窄などの要因への対応が重要になります。年に何度も再発する場合には、少量の抗菌薬を継続する方法や、閉経後の女性でエストロゲン製剤を用いる方法が検討されることがあります。いずれも医師の診察と判断のもとで行われます。
膀胱炎が疑われるときのセルフケアとしては、水分を十分にとって排尿の回数を増やし、細菌を尿とともに流し出しやすくすること、下腹部を温めること、排尿を我慢しないことなどが一般的に知られています。市販薬もありますが、細菌の種類によって効果が異なることや、自己判断での使用が尿検査での原因菌の特定を難しくすることがあるため、症状が続く場合や強い場合はまず医療機関を受診してください。セルフケアは受診の代わりにはならず、症状が改善しないときや悪化するときは早めに医師の診察を受けることが大切です。
予防・生活習慣
膀胱炎の予防には、日常生活での次のような工夫が知られています。
- 水分を十分にとり、排尿を我慢しない
- 排便後は前から後ろへ拭く
- 性交渉の後は早めに排尿する
- 陰部を清潔に保ち、腟洗浄はしすぎない
- 睡眠・バランスのよい食事・適度な運動で体調を整える
再発を繰り返す場合は、背景の要因の確認も含めて医師に相談してください。
治療期間・見通し
基礎疾患のない急性単純性膀胱炎では、抗菌薬の内服により症状は数日で和らいでいくことが多いとされています。感染が長引く場合や複雑性膀胱炎では、より長い治療期間が必要になることがあります。症状が治まっても細菌が残っていることがあるため、処方された薬は指示どおり飲み切ることが大切です。見通しは個々の状態によって異なり、医師の判断によります。
受診の目安・オンライン診療
受診の目安
頻尿・排尿時痛・残尿感・尿の濁りや血尿など、膀胱炎が疑われる症状があるときは、早めに医療機関(泌尿器科や内科など)で相談することがすすめられます。とくに、症状が強い場合、数日たっても改善しない場合、繰り返す場合、男性・小児・妊娠中の方の場合は、早めの受診が望まれます。受診の要否や科の選択に迷うときは、受診の流れもご確認ください。
次のような症状があるときは、腎盂腎炎など緊急・対面での対応が必要な状態が疑われます。早めに医療機関を受診し、状況によっては救急の相談をしてください。
- 38度以上の発熱・悪寒・ふるえがあるとき(腎臓への感染=腎盂腎炎の可能性)
- 背中や腰の痛み、吐き気・嘔吐を伴うとき
- 目に見える血尿が続く、または量が多いとき
- 強い下腹部痛や、尿が出にくい・出ないとき
- 妊娠中の方、男性、子どもで膀胱炎が疑われるとき(背景の精査が必要なことがあります)
- 高齢の方で発熱や意識のもうろう・混乱がみられるとき
オンライン診療でできること
オンライン診療では、医師が問診で症状や経過をうかがい、急性単純性膀胱炎が疑われる比較的軽い場合に、保険適用のもとで抗菌薬の処方や、水分摂取・排尿習慣などの生活指導を行える場合があります。再発しやすい方の相談や、受診の目安・受診先の案内にも利用できます。処方や治療の可否は、症状や背景をふまえた医師の判断によります。費用や保険については料金・保険をご確認ください。
対面受診が必要なケース
次のような場合は、対面での診察や検査が必要になります。
- 発熱・悪寒・背部痛など腎盂腎炎が疑われるとき
- 尿検査や尿培養など、実際の検査が必要なとき
- 血尿が強い、症状が重い、初めての症状で精査が必要なとき
- 男性・小児・妊娠中の方、繰り返し再発している方
- オンラインでの薬で改善しない、または悪化したとき
これらに当てはまる場合は、対面の医療機関を受診してください。
費用の目安
膀胱炎の診察・検査・お薬は公的医療保険の対象となり、窓口では自己負担分(年齢や所得に応じた割合)をお支払いいただきます。オンライン診療でも保険が適用される場合があります。実際の費用は、診察内容・検査・処方の有無によって異なります。具体的な金額の目安は料金・保険をご確認ください。
※ 記載は一般的な医学的知見に基づく情報です。実際の診断・治療は医師の診察と判断によります。症状が重い・急な場合は対面受診や救急をご検討ください。
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処方できるお薬
診察のうえ、症状に合わせて医師が処方します。
細菌の細胞壁の合成を妨げて増殖を抑える抗菌薬です。急性膀胱炎の原因となる細菌に対して用いられ、排尿時の痛みや頻尿、残尿感などの症状改善を目的に処方されます。
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患者様の声
以前もかかったことのある膀胱炎の症状が出て、頻尿と排尿痛がつらく早く治したいと思いました。忙しくて通院の時間がとれず、ClinicSpotでスマホから受診。医師が丁寧に問診してくれ、保険適用で抗菌薬を処方してもらえました。お薬は当日届き、数日ですっきり改善。外出せず治療できて本当に助かりました。
仕事と育児に追われる中で膀胱炎になり、病院に行く余裕がありませんでした。予約不要で夜でも受診でき、待ち時間なく医師に相談できて助かりました。発熱がないか確認したうえで単純性膀胱炎として抗菌薬を処方してもらい、お薬も自宅に届いたので家を空けずに治療を続けられて安心でした。
急にトイレが近くなり排尿時にしみる痛みが出て、膀胱炎かもと不安になりました。対面での受診は恥ずかしく先延ばしにしていましたが、オンラインなら気軽に相談でき利用しました。医師が症状を確認し、発熱や血尿がないことも踏まえて保険適用でお薬を処方。最短当日に届き早く治療できて安心しました。
受診に関するよくある質問
石川雅俊(いしかわ まさとし) 医師/博士(医療福祉経営学)/公衆衛生学修士(MPH) 2005年筑波大学医学専門学群卒業。臨床研修を経て内科を中心に診療に従事したのち、2008年KPMGヘルスケアジャパン株式会社に参画し、ヘルスケア産業のアドバイザリー業務に従事(2012年マネージャー、2013年KPMGオーストラリア駐在)。2014年より国際医療福祉大学大学院医療経営管理分野准教授。2016年から2018年まで厚生労働省医政局総務課課長補佐として医療提供体制に関する政策立案に携わる。2018年日本医師会ハーバード大学武見フェロー、2020年ジョンズホプキンス大学公衆衛生大学院修士課程修了。 現在、東京医療保健大学特任教授、筑波大学医学医療系客員教授。日本医療経営学会理事・編集委員、日本医療・病院管理学会評議員、BMC Health Services Research編集委員を務める。医師の働き方改革、タスクシフティング、地域包括ケアにおける臨床指標開発などをテーマに、査読付き論文49編以上を発表。
最終更新日:2026年7月 / 本ページの情報は一般的な医学的知見に基づくものであり、個別の診断・治療を保証するものではありません。
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