1日200名以上の患者様に
ご利用いただいています
※2023年1月〜2026年5月末までのグループ全体累計受診数。
過活動膀胱について
過活動膀胱(OAB)は、急に起こる我慢しづらい強い尿意(尿意切迫感)を主な特徴とする病気です。診療ガイドラインでは、尿意切迫感を必須の症状とし、通常は昼間の頻尿や夜間頻尿を伴い、場合によっては尿をこらえきれずにもれてしまう切迫性尿失禁を伴う状態と位置づけられています。膀胱に尿が十分たまっていなくても膀胱が過敏に反応し、突然の尿意やトイレが近い状態が続くため、外出や睡眠など日常生活に支障が出ることがあります。加齢に伴って増える病気とされ、40歳以上の男女に多くみられます。生活習慣の見直しや膀胱訓練、薬による治療で症状の改善をめざしますが、似た症状を示す別の病気との見分けが必要で、診断や治療の要否は医師の診察・判断によります。
- 急に起こる我慢しづらい尿意(尿意切迫感)を主な特徴とする病気です。
- 尿意切迫感を必須とし、昼間頻尿・夜間頻尿を伴い、切迫性尿失禁を伴うこともあります。
- 加齢とともに増え、40歳以上の男女に多くみられるとされています。
- 生活習慣の見直し・膀胱訓練・骨盤底筋訓練・薬による治療が柱です。
- 血尿を伴う場合など、膀胱炎や膀胱がんなど別の病気との見分けが必要です。
過活動膀胱の症状
過活動膀胱の症状は、急に起こって我慢しづらい強い尿意(尿意切迫感)が中心です。これに加えて、日中に何度もトイレに行きたくなる昼間頻尿、夜間に排尿のため何度も起きる夜間頻尿を伴うことが多いとされています。尿意切迫感が強く、トイレまで間に合わずに尿がもれてしまう切迫性尿失禁がみられることもあります。こうした症状のため、外出時にトイレの場所が気になる、遠出をためらう、睡眠が妨げられるなど、生活の質に影響が出ることがあります。ただし、血尿や排尿時の痛み、発熱などは過活動膀胱では通常みられない症状であり、別の病気が関わっている可能性があるため、これらを伴う場合は医師にご相談ください。
病型・タイプ
過活動膀胱は、原因の観点から次のように分けられます。
- 神経因性:脳血管障害(脳梗塞・脳出血)やパーキンソン病、脊髄損傷、多発性硬化症など、脳と膀胱をつなぐ神経の障害によって起こるものです。
- 非神経因性:前立腺肥大症や骨盤底筋のはたらきの低下、加齢に伴う膀胱の変化などが関わるものです。
- 特発性:はっきりした原因が特定できないものです。
どの型にあたるか、また似た症状の別の病気がないかは、医師が診察・検査で判断します。
初期症状・前兆
過活動膀胱は、以前よりトイレが近くなった、急に強い尿意を感じてあわてることが増えた、夜中にトイレで目が覚める回数が増えた、といった変化から気づかれることがあります。こうした尿意切迫感や頻尿が続き、外出や睡眠など日常生活に支障を感じる場合は、受診を考える目安になります。とくに、これまでと排尿の様子が急に変わった場合や、血尿など気になる症状を伴う場合は、早めに医師へご相談ください。
過活動膀胱そのものは命に直結する病気ではないとされていますが、症状が続くと、トイレが気になって外出や旅行を控える、夜間頻尿で睡眠が妨げられる、尿もれを気にして活動が制限されるなど、生活の質が低下することがあります。夜間頻尿はご高齢の方では転倒につながる場合もあります。また、頻尿や尿意切迫感の背景に、膀胱炎や膀胱がん、前立腺肥大症など別の病気が隠れていることもあるため、症状が続く場合や悪化する場合は、自己判断せず医師にご相談ください。
過活動膀胱の原因
過活動膀胱の原因はさまざまで、大きく神経のはたらきに関わるものと、それ以外のものに分けられます。神経因性では、脳梗塞・脳出血などの脳血管障害、パーキンソン病、脊髄損傷、多発性硬化症など、脳と膀胱をつなぐ神経の障害が関わります。非神経因性では、男性では前立腺肥大症が関わることがあり、そのほか骨盤底筋のはたらきの低下や加齢に伴う膀胱の変化などが挙げられます。はっきりした原因が特定できない特発性の場合もあります。原因の特定は医師の診察・検査によります。
病態メカニズム
通常、膀胱は尿がたまるあいだはゆるんで尿をため、十分たまってから脳の指令で収縮して排尿します。過活動膀胱では、尿が十分たまっていない段階でも膀胱が過敏に反応し、意図しない収縮が起こることで、急な強い尿意(尿意切迫感)や頻尿が生じると考えられています。脳や脊髄など神経の障害によって膀胱をコントロールするしくみが乱れる場合や、前立腺肥大症など膀胱への負担が関わる場合、明らかな原因が特定できない場合があるとされています。
なりやすい人・リスク要因
次のような方は過活動膀胱がみられやすいとされています。
- ご高齢の方(加齢とともに増える傾向があります)
- 脳血管障害やパーキンソン病、脊髄の病気など神経の病気をお持ちの方
- 前立腺肥大症のある男性
- 骨盤底筋のはたらきが低下している方(出産経験のある女性など)
これらの要因は重なることもあります。心配な点は医師にご相談ください。
過活動膀胱の診断・検査
過活動膀胱の診断では、自覚症状の評価が重視されます。尿意切迫感の程度、昼間・夜間の排尿回数、尿もれの有無などを問診し、過活動膀胱症状質問票(OABSS)などを用いて症状を点数化することがあります。OABSSでは、尿意切迫感の項目が一定以上あり、合計点が基準を満たす場合に過活動膀胱と判断され、合計点により軽症・中等症・重症の目安が示されます。あわせて、尿検査で膀胱炎や血尿の有無を調べたり、超音波検査で膀胱や腎臓の状態を確認したりして、似た症状を示す膀胱がんや尿路感染症などの別の病気がないかを見きわめます。診断は医師の判断によります。
似た疾患・鑑別
尿意切迫感や頻尿は、過活動膀胱以外の病気でもみられます。見分けが必要な病気として、細菌感染による膀胱炎などの尿路感染症、膀胱がん、間質性膀胱炎(膀胱痛症候群)、男性では前立腺肥大症などがあります。とくに膀胱がんでは多くの場合に血尿がみられ、細菌性の膀胱炎では尿検査で異常がみられるなど、それぞれ特徴が異なります。これらを見きわめるには、尿検査や超音波検査など医師による診察・検査が必要です。血尿や排尿時の痛み、発熱を伴う場合は、別の病気の可能性があるため早めに受診してください。
過活動膀胱の治療・治し方
過活動膀胱の治療は、生活習慣の見直しや行動療法と、必要に応じた薬による治療を組み合わせて行います。まず、水分のとり方の工夫、膀胱訓練(尿意を感じても少しずつ排尿を我慢して間隔をのばす訓練)、骨盤底筋訓練といった行動療法が基本となります。これで十分に改善しない場合には、膀胱の過敏な収縮をおさえる薬などが用いられます。初期の治療で効果が不十分な難治性の場合には、ボツリヌス毒素の膀胱壁内注入療法や仙骨神経刺激療法などが検討されることがあります。どの治療を選ぶかは、症状の程度や背景にある病気に応じて医師が判断します。治療の可否や内容は医師の診察によります。
急性期・発作時の治療
過活動膀胱は、発作的な急性期というよりも、尿意切迫感や頻尿が続く状態に対して治療を行う病気です。急に強い尿意が起こったときには、あわてず、骨盤底筋を締めて尿意が落ち着くのを待つ、という工夫が役立つことがあります。ただし、突然まったく尿が出なくなった(尿閉)、下腹部の強い痛みや発熱を伴う、目に見える血尿が出た、といった場合は、別の病気や緊急の対応が必要な状態のおそれがあります。自己判断せず、速やかに医療機関を受診してください。
予防・慢性期の治療
過活動膀胱では、行動療法を続けながら、症状に応じて薬を調整していきます。薬物療法では、膀胱をゆるめて尿をためやすくするβ3受容体作動薬(ミラベグロン、ビベグロンなど)や、膀胱の過敏な収縮をおさえる抗コリン薬(内服薬のほか貼付薬もあります)が用いられます。効果や体調、副作用(抗コリン薬では口の渇きや便秘などがみられることがあります)をみながら、医師が種類や量を調整します。初期の治療で十分な効果が得られない難治性の場合には、ボツリヌス毒素膀胱壁内注入療法や仙骨神経刺激療法などが選択肢となることがあります。自己判断で中止・増減せず、医師に相談しながら続けることが大切です。
日常でできる工夫として、次のような取り組みが一般的にすすめられています。
- 膀胱訓練:急な尿意を感じても、骨盤底筋を締めるなどして少しずつ排尿を我慢し、トイレの間隔を無理のない範囲でのばしていく方法です。安全性が高い方法とされています。
- 骨盤底筋訓練:肛門や尿道まわりの筋肉を締めたりゆるめたりする体操で、切迫性尿失禁のある方に役立つとされています。
- 水分のとり方の工夫:極端にとりすぎない一方で、水分を過度に控えると別の不調につながることもあるため、適切な量を心がけます。
これらは一般的なセルフケアであり、症状が続く場合や、血尿・痛み・発熱などを伴う場合は、自己判断で済ませず医師にご相談ください。持病がある方や水分制限のある方は、あらかじめ医師に確認してください。
予防・生活習慣
過活動膀胱を完全に防ぐ方法は確立されていませんが、膀胱への負担を減らす生活の工夫が役立つと考えられています。適切な範囲での水分摂取、骨盤底筋を意識した体操、便秘を避ける、といった取り組みが挙げられます。加齢や神経の病気、前立腺肥大症などが関わることもあるため、気になる症状があるときは早めに医師へ相談することが、悪化を防ぎ生活の質を保つうえで大切です。持病により水分や生活に制限がある場合は、医師にご相談ください。
治療期間・見通し
過活動膀胱の見通しは、原因や症状の程度、背景にある病気によって異なります。行動療法や薬による治療で症状が和らぐことも多い一方、加齢や神経の病気などが関わる場合には、状態をみながら長く付き合っていくこともあります。薬は効果や体調をみながら調整され、初期の治療で不十分な場合には別の治療が検討されることもあります。治療期間の見込みは一人ひとりで異なるため、医師にご確認ください。
受診の目安・オンライン診療
受診の目安
急な強い尿意やトイレが近い状態、夜間に何度も起きる、尿もれがあるといった症状が続いて日常生活に支障を感じる場合は、一度医療機関を受診する目安です。市販薬などで様子をみても改善しない場合も同様です。とくに、尿に血が混じる、排尿時に痛みがある、発熱を伴う、これまでと排尿の様子が急に変わった、といった場合は、膀胱炎や膀胱がんなど別の病気の可能性があるため、早めに受診してください。すでに治療中の方も、薬の効き方や体調が気になるときは医師にご相談ください。
次のような場合は、尿路感染症や膀胱がん、尿閉など、緊急の対応や対面での精査が必要な状態のおそれがあります。すぐに医療機関を受診し、症状が強いときは救急の受診をご検討ください。
- 尿に血が混じる、目に見える血尿が出る(膀胱がんなどでみられることがあります)。
- 排尿時の強い痛み、下腹部や背中の痛み、発熱を伴う(尿路感染症などのおそれ)。
- 尿が突然まったく出なくなり、下腹部の強い張りや痛みを伴う(尿閉のおそれ)。
- 足のしびれや力の入りにくさなど、神経の症状をあわせて急に認める。
- これまでなかった頻尿・尿もれが急に現れた、または急に悪化した。
これらはオンライン診療だけでは対応できません。ためらわずに対面での受診をご検討ください。
オンライン診療でできること
オンライン診療では、すでに過活動膀胱と診断され状態が落ち着いている方について、症状や排尿の様子の相談、膀胱訓練・骨盤底筋訓練・水分のとり方などの生活指導、継続的な服薬に関する相談などに対応できる場合があります。症状に応じて、膀胱の過敏な収縮をおさえる薬などの処方が保険適用で行われることもあります。対応できる範囲は症状や経過によって異なり、処方や治療方針は医師の診察・判断によります。
対面受診が必要なケース
これまでなかった頻尿や尿もれが新たに現れた場合、血尿・排尿時の痛み・発熱を伴う場合、尿が出なくなった場合、膀胱がんや尿路感染症など別の病気が疑われ尿検査や超音波検査などが必要な場合、難治性で注射や手術による治療が検討される場合などは、対面での診察や検査が必要です。こうした危険なサインがあるときは、オンライン診療ではなく対面受診や救急対応が必要になります。まずは医師にご相談ください。
費用の目安
過活動膀胱の診療は公的医療保険の対象となるのが一般的で、自己負担は年齢や所得に応じて原則1〜3割です。費用は診察内容や検査、処方される薬によって変わります。オンライン診療の費用や自己負担の目安については、料金・保険や受診の流れをご確認ください。具体的な金額は状況により異なるため、あらかじめご相談ください。
※ 記載は一般的な医学的知見に基づく情報です。実際の診断・治療は医師の診察と判断によります。症状が重い・急な場合は対面受診や救急をご検討ください。
過活動膀胱の受診で
こんなお悩み、ありませんか?
思い当たるものが1つでもあれば過活動膀胱の可能性があります。症状が重症化するまえに、お気軽にご相談ください。
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過活動膀胱なら
受診までの3ステップ
受診ボタンから症状を選び、問診にご回答ください。アプリのインストールや予約は不要です。
順番になると医師がオンラインで診察します。待ち時間はスマホで自由にお過ごしいただけます。
診察後に処方箋を発行。お薬は最短当日に薬局受取、または自宅配送でお受け取りいただけます。
オンライン診療と
対面診療の違い
オンライン診療
タブレット
受け取り
※ 対面診療の待ち時間・診療時間は一般的な目安です。症状や医療機関により異なります。
過活動膀胱の治療で
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選ばれる5つの理由
はじめての方にも、続けて通う方にも。
過活動膀胱で
処方できるお薬
診察のうえ、症状に合わせて医師が処方します。
八味地黄丸に生薬を加えた漢方薬で、体を温め水分代謝を整えます。排尿障害・過活動膀胱・頻尿などに用いられ、疲れやすく手足が冷え、むくみや尿の悩みがある方に向くとされます。
牛車腎気丸の詳細はこちら›体を温めて水分代謝を整える漢方薬で、加齢や冷えにともなう症状に用いられます。むくみ・冷え性・排尿障害・頻尿などに使われ、体力が中等度以下で疲れやすく手足が冷える方に向くとされます。
八味地黄丸の詳細はこちら›ミラベグロンは膀胱をゆるめて広げることで尿をためやすくするβ3刺激薬です。急な尿意や頻尿、尿もれをやわらげます。抗コリン薬と作用が異なり口の渇きなどが起きにくく、過活動膀胱の治療に用いられます。
ミラベグロンの詳細はこちら›ソリフェナシンは膀胱の過剰な収縮を抑える抗コリン薬です。急に起こる強い尿意や頻尿、尿もれといった過活動膀胱の症状をやわらげます。1日1回の服用で使いやすく、医師の診察に基づき処方されます。
ソリフェナシンの詳細はこちら›※ 実際の処方は診察に基づき決定します。市販できない医療用医薬品も医師の判断で処方可能です。
お薬の受け取り方法
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※ 配送料¥0は薬局受け取りの場合。自宅配送は¥550〜となります。
※ お薬の金額はご利用いただく保険種別及び受給証、お薬の薬価等によって変動致します。
下記の決済方法がご利用いただけます。
過活動膀胱で利用された
患者様の声
外出先で急にトイレを我慢できず、映画や会議が不安でした。恥ずかしくて泌尿器科に行きづらかったのですが、スマホで医師に相談でき、保険適用でお薬を処方してもらえました。翌日には自宅に届き、少しずつ尿意の波が落ち着いてきて、外出への不安が減りました。
夜中に何度もトイレで目が覚め、寝不足が続いていました。忙しくて通院の時間が取れずにいましたが、夜にオンラインで受診できたのが助かりました。診察のうえお薬を出してもらい、最短当日でお届けとのことですぐ治療を始められ、夜間に起きる回数が減ってきています。
産後から急な尿意ともれが気になり、人には相談しづらい悩みでした。予約不要でスマホから受診でき、女性でも話しやすい雰囲気で安心しました。生活面のアドバイスとお薬をもらい、自宅に届けてもらえたので、小さな子どもがいても通院せず続けられています。
受診に関するよくある質問
治療の基本は、生活習慣の見直しや行動療法と、必要に応じた薬による治療の組み合わせです。まず膀胱訓練(尿意を感じても少しずつ排尿を我慢して間隔をのばす)や骨盤底筋訓練、水分のとり方の工夫などを行い、それで十分でない場合に膀胱の過敏な収縮をおさえる薬などを用います。難治性の場合には注射などの治療が検討されることもあります。どの方法を選ぶかは症状や背景に応じて医師が判断します。
頻尿や尿もれ向けの市販薬もありますが、尿意切迫感や頻尿は膀胱炎や膀胱がんなど別の病気でも起こるため、自己判断で市販薬に頼り続けることはすすめられません。とくに血尿・排尿時の痛み・発熱を伴う場合は別の病気の可能性があります。症状が続く場合は、見分けのためにも医療機関にご相談ください。
一般的には泌尿器科が専門の窓口です。まずは内科で相談し、必要に応じて泌尿器科の専門的な診療につなぐこともできます。尿検査や超音波検査で別の病気がないかを調べたうえで、治療方針を検討します。
命に直結する病気ではないとされていますが、症状が続くと外出や旅行を控える、夜間頻尿で睡眠が妨げられる、尿もれを気にして活動が制限されるなど、生活の質が低下することがあります。また、頻尿や血尿の背景に膀胱炎や膀胱がんなど別の病気が隠れていることもあるため、症状が続くときは医師にご相談ください。
急に起こって我慢しづらい強い尿意(尿意切迫感)が中心で、これに日中の頻尿や夜間頻尿を伴うことが多いとされています。尿意が強く、トイレまで間に合わずに尿がもれてしまう切迫性尿失禁がみられることもあります。血尿や排尿時の痛みは通常みられないため、これらがある場合は別の病気の可能性があります。
脳梗塞・脳出血などの脳血管障害やパーキンソン病、脊髄の病気など神経の障害によるもの(神経因性)と、前立腺肥大症や骨盤底筋のはたらきの低下、加齢に伴う膀胱の変化などによるもの(非神経因性)があります。はっきりした原因が特定できない特発性の場合もあります。原因の特定は医師の診察・検査によります。
尿意切迫感や排尿回数、尿もれの有無などを問診し、過活動膀胱症状質問票(OABSS)などで症状を点数化して評価することがあります。あわせて、尿検査で膀胱炎や血尿の有無を調べたり、超音波検査で膀胱や腎臓の状態を確認したりして、似た症状の別の病気がないかを見きわめます。診断は医師の判断によります。
膀胱訓練は、尿意を感じても少しずつ排尿を我慢してトイレの間隔をのばしていく方法で、安全性が高い方法とされています。骨盤底筋訓練は、尿道まわりの筋肉を鍛える体操で、切迫性尿失禁のある方に役立つとされています。無理のない範囲で続けることが大切で、進め方は医師にご相談ください。
膀胱をゆるめて尿をためやすくするβ3受容体作動薬(ミラベグロン、ビベグロンなど)や、膀胱の過敏な収縮をおさえる抗コリン薬(内服薬のほか貼付薬もあります)が用いられます。抗コリン薬では口の渇きや便秘などがみられることがあります。効果や副作用をみながら医師が調整するため、自己判断で中止・増減せずご相談ください。
頻尿や尿もれはお子さんや妊娠中の方にもみられることがありますが、原因や対応は大人の過活動膀胱と異なる場合があります。妊娠中は使える薬にも配慮が必要です。お子さんや妊娠中の方の症状や薬の使用については、自己判断せず、医療機関や薬剤師にご相談ください。
すでに診断され状態が落ち着いている方の症状・生活の相談や生活指導、継続的な服薬の相談などにオンラインで対応できる場合があります。症状に応じて薬が保険適用で処方されることもあります。ただし、新たに現れた頻尿・尿もれや、血尿・痛み・発熱を伴う場合、検査が必要な場合は対面受診が必要です。詳しくは受診の流れをご覧ください。
過活動膀胱の診療は公的医療保険の対象となるのが一般的で、自己負担は原則1〜3割です。費用は診察や検査、処方薬によって変わります。オンライン診療の費用の目安は料金・保険をご確認ください。
尿に血が混じるとき、排尿時の強い痛みや発熱を伴うとき、尿が突然まったく出なくなり下腹部の強い張りや痛みがあるとき、足のしびれなど神経の症状を急に伴うとき、これまでなかった頻尿・尿もれが急に現れたり悪化したときは、別の病気や緊急の対応が必要なことがあるため、早めの受診が必要です。症状が強いときは救急の受診をご検討ください。これらはオンライン診療だけでは対応できません。
頻尿が気になると水分を控えたくなりますが、極端に控えると別の不調につながることもあります。適切な範囲での水分摂取が大切とされています。適した水分量は体格や持病によって異なるため、心臓や腎臓の病気などをお持ちの方は、自己判断せず医師にご確認ください。
国内の調査では、40歳以上の男女の約14.1%(推計で約1,040万人)に症状がみられると報告されています。加齢とともに増える傾向があり、決してめずらしい病気ではありません。気になる症状があるときは、我慢せず医師にご相談ください。
行動療法や薬による初期の治療で十分な効果が得られない難治性の場合には、ボツリヌス毒素を膀胱の壁に注入する治療や、仙骨神経を刺激する治療などが検討されることがあります。これらは検査や専門的な対応が必要なため、対面での診察のうえで医師が適応を判断します。まずは医師にご相談ください。
石川雅俊(いしかわ まさとし) 医師/博士(医療福祉経営学)/公衆衛生学修士(MPH) 2005年筑波大学医学専門学群卒業。臨床研修を経て内科を中心に診療に従事したのち、2008年KPMGヘルスケアジャパン株式会社に参画し、ヘルスケア産業のアドバイザリー業務に従事(2012年マネージャー、2013年KPMGオーストラリア駐在)。2014年より国際医療福祉大学大学院医療経営管理分野准教授。2016年から2018年まで厚生労働省医政局総務課課長補佐として医療提供体制に関する政策立案に携わる。2018年日本医師会ハーバード大学武見フェロー、2020年ジョンズホプキンス大学公衆衛生大学院修士課程修了。 現在、東京医療保健大学特任教授、筑波大学医学医療系客員教授。日本医療経営学会理事・編集委員、日本医療・病院管理学会評議員、BMC Health Services Research編集委員を務める。医師の働き方改革、タスクシフティング、地域包括ケアにおける臨床指標開発などをテーマに、査読付き論文49編以上を発表。
- 過活動膀胱診療ガイドライン 第3版 - Mindsガイドラインライブラリ
- 過活動膀胱診療ガイドライン[第3版]|日本排尿機能学会
- 過活動膀胱・神経因性膀胱・尿失禁|岡山大学 腎泌尿器科学分野
- 過活動膀胱|名古屋大学 泌尿器科学教室
- 間質性膀胱炎 - MSDマニュアル家庭版
最終更新日:2026年7月 / 本ページの情報は一般的な医学的知見に基づくものであり、個別の診断・治療を保証するものではありません。
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