1日200名以上の患者様に
ご利用いただいています
※2023年1月〜2026年5月末までのグループ全体累計受診数。
扁桃炎について
扁桃炎は、のどの奥の左右にある口蓋扁桃(へんとう)に炎症が起こる病気です。のどや扁桃の感染症はよくみられ、とくに小児に多いとされています。ものを飲み込むときの強い痛みや発熱、扁桃の赤い腫れなどがあらわれ、症状がのどの咽頭にも及ぶ場合は扁桃咽頭炎と呼ばれます。原因の多くはウイルスですが、一部は細菌によるもので、なかでもA群β溶血性レンサ球菌(溶連菌)が代表的です。多くはのどの痛みや熱に対する対症療法で経過をみますが、溶連菌が原因の場合は抗菌薬による治療が行われます。診断や治療の要否は、医師の診察・判断によります。
- のどの奥にある口蓋扁桃に炎症が起こる病気で、飲み込むときの痛みや発熱がみられます。
- 原因の多くはウイルスで、一部は細菌(A群溶血性レンサ球菌=溶連菌など)によります。
- 診断では、のどの視診や、溶連菌を調べる検査(咽頭ぬぐい液の検査)が行われます。
- 治療は痛みや熱への対症療法が基本で、溶連菌が原因の場合は抗菌薬が用いられます。
- 唾液も飲み込めない、口が開けにくい、息苦しいなどの場合は、扁桃周囲膿瘍などのおそれがあり、早急な受診が必要です。
扁桃炎の症状
代表的な症状は、ものを飲み込むときの強いのどの痛みです。話すときにも痛みがあり、ときに耳のほうまで痛みが広がることがあります。扁桃が赤く腫れ、扁桃の表面に白い斑点(白苔)がみられることもあります。あわせて、発熱、頭痛、胃のあたりの不快感がみられたり、首(頸部)のリンパ節が腫れて触ると痛んだりすることもあります。症状の程度は人によって異なります。強いのどの痛みや高い熱が続く場合、水分がとりにくい場合は、医師にご相談ください。
病型・タイプ
扁桃の炎症は、経過や広がりの観点から次のように整理されます。
- 急性扁桃炎:ウイルスや細菌の感染により、扁桃に急に炎症が起こるものです。
- 慢性・繰り返す扁桃炎:扁桃炎を年に何度も繰り返す状態で、抗菌薬が効きにくい場合などに扁桃摘出術が検討されることがあります。
- 扁桃周囲炎・扁桃周囲膿瘍:炎症が扁桃の周囲の組織に広がったもの(扁桃周囲炎)や、その奥に膿がたまったもの(扁桃周囲膿瘍)で、より強い症状を伴います。
どの状態にあたるかは、医師が診察・検査で判断します。
初期症状・前兆
初期には、のどの違和感や、飲み込むときの軽い痛み、発熱といった変化としてあらわれることがあります。かぜのような症状から始まることもあり、こうした症状が強くなったり、飲み込むときの痛みや高い熱が続いたりする場合は、受診を考える目安になります。症状の程度だけでは原因(ウイルスか細菌か)を見分けることは難しいため、気になる場合は医師にご相談ください。
とくに溶連菌による扁桃炎を治療しないままにすると、まれに合併症が起こることがあります。炎症が扁桃の周囲に広がる扁桃周囲炎や、膿がたまる扁桃周囲膿瘍のほか、リウマチ熱、腎臓の炎症(急性糸球体腎炎)につながることがあるとされています。扁桃周囲膿瘍では、強い咽頭痛や口の開けにくさ(開口障害)、こもった声、唾液が飲み込みにくいといった症状が生じます。症状が強い場合や改善しない場合は、放置せず医師の診察を受けることが大切です。
扁桃炎の原因
扁桃炎の原因の多く(およそ3分の2)はウイルスで、ライノウイルス、アデノウイルス、インフルエンザウイルス、RSウイルスなどが挙げられます。まれにEBウイルスやHIVが関わることもあります。残りのおよそ3分の1は細菌によるもので、なかでもA群β溶血性レンサ球菌(溶連菌)が代表的です。溶連菌による感染は5〜15歳の小児に多くみられ、3歳未満ではまれとされています。まれに淋菌やジフテリアが原因となることもあります。原因の特定は医師の診察・検査によります。
病態メカニズム
扁桃は、のどの奥にあってウイルスや細菌などの病原体が体に入るのを防ぐはたらきをもつリンパ組織です。これらの病原体が扁桃や咽頭に感染すると、扁桃が炎症を起こして赤く腫れ、痛みや発熱といった症状があらわれます。細菌が扁桃に残ることで、体調の変化に伴って炎症を繰り返すこともあるとされています。なお、扁桃の周囲の組織へ感染が深く広がり、膿がたまると扁桃周囲膿瘍になると考えられています。
なりやすい人・リスク要因
次のような方は扁桃炎(とくに溶連菌によるもの)を起こしやすいとされています。
- 5〜15歳ごろのお子さん(溶連菌による扁桃炎が多い年代です)
- のどや扁桃の感染症にかかっている人と接触する機会が多い方
- 扁桃炎を年に何度も繰り返している方
一方で、溶連菌による感染は3歳未満ではまれとされています。心配な点は医師にご相談ください。
扁桃炎の診断・検査
診断では、医師がのど(扁桃)の腫れや白苔の有無などを視診し、症状や経過を確認します。細菌(溶連菌)が疑われる場合は、のどを綿棒でこすって粘液を採取し(咽頭ぬぐい液の採取)、溶連菌を調べる迅速抗原検査や培養検査が行われます。迅速抗原検査は感度・特異度がおよそ90%とされ、陰性でも症状から疑わしい場合は培養で確認することがあります。成人では、発熱・扁桃の膿(滲出物)・咳がないこと・首の前側のリンパ節の腫れと圧痛といった項目(センター基準)を目安に、検査や治療の必要性が判断されることがあります。診断は医師の判断によります。
似た疾患・鑑別
のどの痛みや発熱は、かぜ症候群や咽頭炎など、ほかののどの感染症でもみられます。とくにEBウイルスによる伝染性単核球症でも扁桃の腫れや白苔がみられ、見分けが必要になることがあります。また、炎症が周囲に広がった扁桃周囲炎・扁桃周囲膿瘍では、より強い症状を伴います。症状が似ていても原因や必要な対応は異なることがあり、これらの見きわめには医師による診察・検査が必要です。
扁桃炎の治療・治し方
治療は、のどの痛みや熱に対する対症療法が基本となり、溶連菌など細菌が原因の場合には抗菌薬が用いられます。対症療法としては、水分をとって安静にすること、アセトアミノフェンや非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)などの鎮痛薬、のどのトローチやスプレーといった局所の治療が、痛みの軽減に役立つとされています。溶連菌感染が確認された場合には、ペニシリンやアモキシシリンなどの抗菌薬が処方されます。症状が強い場合には、コルチコステロイド(デキサメタゾンなど)の単回投与が症状の軽減に役立つことがあります。どの治療を行うかは、原因や症状に応じて医師が判断します。
急性期・発作時の治療
のどの痛みや熱がつらいときは、水分をとって安静にし、アセトアミノフェンやNSAIDなどの鎮痛薬で痛みや熱をやわらげる方法があります。溶連菌感染が確認された場合には、抗菌薬(ペニシリンやアモキシシリンなど)が処方され、通常10日間ほど服用します。抗菌薬は症状が軽くなっても、医師の指示どおり最後まで飲みきることが大切です。ただし、唾液も飲み込めない、口が開けにくい、息苦しい、水分がとれずぐったりする、といった場合は、扁桃周囲膿瘍などのおそれがあるため、速やかに対面での受診が必要です。
予防・慢性期の治療
扁桃炎を年に何度も繰り返す場合や、扁桃周囲膿瘍を繰り返す場合、大きく腫れた扁桃によって睡眠時に呼吸が妨げられる(閉塞性睡眠時無呼吸)場合などには、扁桃を取り除く扁桃摘出術が検討されることがあります。摘出を検討する繰り返しの目安として、1年間に6回以上、2年間にわたり年4回以上、3年間にわたり年3回以上といった基準が挙げられています。手術を行うかどうかは、症状の頻度や重さ、生活への影響などをもとに医師が判断します。繰り返す扁桃炎でお悩みの場合は、医師にご相談ください。
- 水分をこまめにとり、体を休めましょう。のどの痛みで食事がとりにくいときは、のどごしのよいものを選ぶとよいとされています。
- のどの痛みや熱には、アセトアミノフェンやNSAIDなどの解熱鎮痛薬が役立つことがあります。市販薬を使う場合は、用法・用量を守り、ほかに使っている薬がある方は医師や薬剤師にご相談ください。
- のどのトローチやスプレーなどの局所の対処が、痛みの軽減に役立つことがあります。
これらは一般的なセルフケアの目安です。溶連菌が原因の扁桃炎には抗菌薬による治療が必要になることがあり、セルフケアだけで様子をみるのではなく、症状が強いときや長引くとき、水分がとりにくいときは、自己判断で済ませず医師にご相談ください。
予防・生活習慣
扁桃炎の多くはウイルスや細菌の感染で起こるため、日ごろの感染対策が予防に役立ちます。手洗いを心がける、のどや扁桃の感染症にかかっている人との接触に注意する、体調を整えるといった一般的な対策が挙げられます。扁桃炎を繰り返す場合や、予防について不安がある場合は、自己判断せず医師にご相談ください。持病がある方や、お子さん・妊娠中の方は、あらかじめ医師にご確認ください。
治療期間・見通し
見通しは、原因や症状の程度によって異なります。溶連菌が原因の場合、抗菌薬は通常10日間ほど服用します。ウイルスが原因の場合は抗菌薬は効かず、痛みや熱への対症療法を行いながら経過をみます。多くは治療によって症状が軽くなっていきますが、扁桃炎を繰り返す場合や合併症がある場合は、経過が異なることもあります。治療期間の見込みは一人ひとりで異なるため、医師にご確認ください。
受診の目安・オンライン診療
受診の目安
ものを飲み込むときの強いのどの痛みや、高い熱が続く、扁桃が大きく腫れている、といった場合は、医療機関を受診する目安です。とくに、溶連菌が疑われる場合は検査や抗菌薬による治療が必要になることがあります。市販の解熱鎮痛薬を使っても症状が改善しない場合や、扁桃炎を繰り返している場合も、一度医師にご相談ください。お子さんや妊娠中の方の症状は、早めに受診することがすすめられます。
次のような場合は、扁桃周囲膿瘍や気道が狭くなるなど、緊急の対応や対面での精査が必要な状態のおそれがあります。すぐに医療機関を受診し、症状が強いときは救急の受診をご検討ください。
- 唾液も飲み込めない、よだれが出る、水分がとれずぐったりしている(脱水のおそれ)。
- 口が開けにくい(開口障害)、声がこもる(含み声)、強い咽頭痛が片側に偏っている(扁桃周囲膿瘍のおそれ)。
- 息が苦しい、呼吸がゼーゼーする、首が腫れて痛む(気道が狭くなっているおそれ)。
- 高い熱が続く、意識がはっきりしない、ぐったりして元気がない。
これらはオンライン診療だけでは対応できません。ためらわずに対面での受診や救急の受診をご検討ください。
オンライン診療でできること
オンライン診療では、のどの痛みや発熱などの症状の相談、経過が落ち着いている場合の経過観察、水分・安静といった生活面のアドバイスなどに対応できる場合があります。症状に応じて、解熱鎮痛薬などが保険適用で処方されることもあります。対応できる範囲は症状や経過によって異なり、溶連菌の確定には検査が必要になるなど、処方や治療方針は医師の診察・判断によります。
対面受診が必要なケース
溶連菌を調べる検査(咽頭ぬぐい液の迅速検査・培養)や、扁桃の詳しい視診・重症度の評価が必要な場合、扁桃周囲膿瘍が疑われ切開して膿を出す処置が必要な場合、唾液が飲み込めない・口が開けにくい・息苦しい・水分がとれないといった危険なサインがある場合は、対面での診察や検査が必要です。こうした場合はオンライン診療では対応できないため、まずは対面受診や救急の受診をご検討ください。
費用の目安
扁桃炎の診療は公的医療保険の対象となるのが一般的で、自己負担は年齢や所得に応じて原則1〜3割です。費用は診察内容や検査、処方される薬によって変わります。オンライン診療の費用や自己負担の目安については、料金・保険や受診の流れをご確認ください。具体的な金額は状況により異なるため、あらかじめご相談ください。
※ 記載は一般的な医学的知見に基づく情報です。実際の診断・治療は医師の診察と判断によります。症状が重い・急な場合は対面受診や救急をご検討ください。
扁桃炎の受診で
こんなお悩み、ありませんか?
思い当たるものが1つでもあれば扁桃炎の可能性があります。症状が重症化するまえに、お気軽にご相談ください。
ご相談ください!
扁桃炎なら
受診までの3ステップ
受診ボタンから症状を選び、問診にご回答ください。アプリのインストールや予約は不要です。
順番になると医師がオンラインで診察します。待ち時間はスマホで自由にお過ごしいただけます。
診察後に処方箋を発行。お薬は最短当日に薬局受取、または自宅配送でお受け取りいただけます。
オンライン診療と
対面診療の違い
オンライン診療
タブレット
受け取り
※ 対面診療の待ち時間・診療時間は一般的な目安です。症状や医療機関により異なります。
扁桃炎の治療で
ClinicSpotが
選ばれる5つの理由
はじめての方にも、続けて通う方にも。
扁桃炎で
処方できるお薬
診察のうえ、症状に合わせて医師が処方します。
細菌のタンパク質合成を阻害して増殖を抑えるマクロライド系抗菌薬です。組織内に長くとどまるため、1日1回3日間の服用で効果が続き、急性咽頭炎・扁桃炎などの治療に用いられます。
アジスロマイシンの詳細はこちら›アモキシシリンはペニシリン系の経口抗菌薬(250mg錠)です。細菌の増殖を抑え、咽頭炎や扁桃炎などの細菌感染症の改善を図ります。医師の診断のもと、決められた期間しっかり服用することが大切です。
アモキシシリンの詳細はこちら›フロモックスは細菌の細胞壁合成を妨げて増殖を抑えるセフェム系抗菌薬です。急性咽頭炎や扁桃炎などの原因菌に働きかけ、のどの痛みや発熱といった症状の改善を目指して処方されます。
フロモックスの詳細はこちら›セフカペンピボキシルは第三世代セフェム系の経口抗菌薬(100mg錠)です。細菌の増殖を抑えることで、咽頭炎や扁桃炎などの細菌感染症の症状改善を図ります。医師の診断のもと、決められた期間しっかり服用することが大切です。
セフカペンピボキシルの詳細はこちら›抗炎症作用のあるアズレンスルホン酸ナトリウムを配合したうがい薬です。のどの粘膜の炎症をやわらげ、急性咽頭炎などによる痛みや腫れの緩和を助けます。水で薄めてうがいする外用の含嗽薬で、1日数回使用します。
アズレンスルホン酸Naうがい液の詳細はこちら›桔梗と甘草の2種の生薬からなり、のどの炎症を鎮め、膿を出しやすくする働きが期待される漢方薬です。のどの痛み・腫れ、扁桃炎、咽頭炎など、かぜに伴うのどの症状に処方されます。
桔梗湯の詳細はこちら›ドキシサイクリンはテトラサイクリン系の経口抗菌薬(100mg錠)です。ニキビの原因菌の増殖と炎症を抑え、赤く腫れた炎症性のニキビの改善を図ります。医師の診断のもと、決められた用法で服用します。
ドキシサイクリンの詳細はこちら›レボフロキサシンはニューキノロン系の経口抗菌薬(500mg錠)です。幅広い細菌の増殖を抑え、膀胱炎などの感染症の改善を図ります。1日1回で服用できるのが特徴で、医師の診断のもとで用います。
レボフロキサシンの詳細はこちら›※ 実際の処方は診察に基づき決定します。市販できない医療用医薬品も医師の判断で処方可能です。
お薬の受け取り方法
2つの方法から選べます
薬剤師による服薬指導のあと、ポスト投函でご自宅へ配送。最短翌日の受け取りも可能です。
(※一部エリアは追加料金で当日到着便もご利用いただけます)
受け取りの薬局は全国どこでもご自身で指定できます。指定した薬局で、診察後30分程度でお薬を受け取れます。
料金・保険について
健康保険が使えます。お支払いはオンラインで完結。
※ 配送料¥0は薬局受け取りの場合。自宅配送は¥550〜となります。
※ お薬の金額はご利用いただく保険種別及び受給証、お薬の薬価等によって変動致します。
下記の決済方法がご利用いただけます。
扁桃炎で利用された
患者様の声
のどの奥が腫れて高熱も出て、つばを飲むのもつらい状態でした。とても外出できず困っていましたが、スマホから受診でき、医師が扁桃の腫れや熱の経過を丁寧に確認してくれました。その日のうちに薬が届き、自宅で療養を始められて安心しました。動けないときこそ本当に助かりました。
疲れがたまると毎年のように扁桃炎を繰り返しています。今回もいつもの痛みが出て、通院の負担が大きく感じていました。オンラインで受診すると、医師が過去の経過も踏まえて薬を処方してくれ、繰り返す場合の対面相談も勧めてくれました。保険適用で自宅完結でき、心強かったです。
高熱とのどの激しい痛みで仕事を休むか迷っていたとき、夜にスマホから受診できました。医師に症状を伝えると、まず解熱鎮痛薬を処方してもらえ、膿や強い腫れがあれば対面検査をと案内されました。予約不要で最短当日に届き、つらい中で通院せずに済んで助かりました。
受診に関するよくある質問
市販の解熱鎮痛薬でのどの痛みや熱が一時的にやわらぐこともありますが、溶連菌が原因の扁桃炎には抗菌薬による治療が必要になることがあり、市販薬だけでは対応できません。症状が強い・長引く、水分がとりにくい、市販薬で改善しないといった場合は、自己判断で続けずに医療機関を受診してください。使用中の薬がある場合は医師や薬剤師にご相談ください。
のどや扁桃を専門とする耳鼻咽喉科が主な窓口になります。発熱などの全身症状があるときは内科や、お子さんの場合は小児科でも相談できます。扁桃周囲膿瘍が疑われる場合や手術の相談が必要な場合は、耳鼻咽喉科での診察がすすめられます。
代表的な症状は、ものを飲み込むときの強いのどの痛みです。扁桃が赤く腫れ、表面に白い斑点(白苔)がみられることもあります。ほかに、発熱、頭痛、首のリンパ節の腫れや圧痛、耳のほうへ広がる痛みなどがあらわれることもあります。症状の程度は人によって異なります。
原因の多く(およそ3分の2)はウイルスで、ライノウイルスやアデノウイルス、インフルエンザウイルスなどが挙げられます。残りのおよそ3分の1は細菌によるもので、A群β溶血性レンサ球菌(溶連菌)が代表的です。溶連菌による感染は5〜15歳の小児に多いとされています。原因の特定は医師の診察・検査によります。
とくに溶連菌が原因の扁桃炎を治療しないままにすると、まれに合併症が起こることがあります。炎症が扁桃の周囲に広がる扁桃周囲炎や、膿がたまる扁桃周囲膿瘍、リウマチ熱、腎臓の炎症(急性糸球体腎炎)につながることがあるとされています。症状が強い場合や改善しない場合は、放置せず医師の診察を受けることが大切です。
扁桃炎はウイルスや細菌の感染で起こるため、原因となる病原体が人から人へうつることがあります。手洗いを心がける、症状のある人との接触に注意するといった一般的な感染対策が役立ちます。うつるかどうかや対応については、症状に応じて医師にご相談ください。
抗菌薬が必要かどうかは原因によります。原因の多くを占めるウイルス性の扁桃炎には抗菌薬は効かず、痛みや熱への対症療法が中心となります。溶連菌など細菌が原因と確認された場合には、ペニシリンやアモキシシリンなどの抗菌薬が用いられます。どの薬を使うかは、検査結果や症状をもとに医師が判断します。
扁桃炎はお子さんにも多くみられ、妊娠中の方にも起こることがあります。妊娠中は使用できる薬に配慮が必要な場合があり、お子さんの症状も自己判断が難しいことがあります。お子さんや妊娠中の方の症状については、自己判断せず医療機関でご相談ください。
のどの痛みや発熱などの症状の相談、経過が落ち着いている場合の経過観察、生活面のアドバイスなどにオンラインで対応できる場合があります。症状に応じて解熱鎮痛薬などが処方されることもあります。ただし、溶連菌を調べる検査や、扁桃周囲膿瘍が疑われる場合の処置、危険なサインがある場合は対面受診が必要です。詳しくは受診の流れをご覧ください。
扁桃炎の診療は公的医療保険の対象となるのが一般的で、自己負担は原則1〜3割です。費用は診察や検査、処方薬によって変わります。オンライン診療の費用の目安は料金・保険をご確認ください。
見通しは原因や症状の程度によって異なります。溶連菌が原因の場合、抗菌薬は通常10日間ほど服用します。ウイルスが原因の場合は、対症療法を行いながら経過をみます。多くは治療によって症状が軽くなっていきますが、繰り返す場合や合併症がある場合は経過が異なることもあります。見込みは医師にご確認ください。
扁桃炎を年に何度も繰り返す場合や、扁桃周囲膿瘍を繰り返す場合、大きく腫れた扁桃によって睡眠時に呼吸が妨げられる場合などに、扁桃を取り除く手術(扁桃摘出術)が検討されることがあります。繰り返しの目安として、1年間に6回以上、2年間で年4回以上、3年間で年3回以上といった基準が挙げられています。手術を行うかどうかは医師が判断します。
水分をこまめにとって安静にする、のどごしのよいものを選ぶ、解熱鎮痛薬やのどのトローチ・スプレーで痛みをやわらげる、といった一般的なセルフケアがあります。これらは症状をやわらげる目安であり、溶連菌が原因の場合は抗菌薬による治療が必要になることがあります。症状が強い・長引く、水分がとりにくいときは、自己判断せず医師にご相談ください。
唾液も飲み込めない、よだれが出る、水分がとれずぐったりしている、口が開けにくい、声がこもる、息が苦しい、首が腫れて痛む、高い熱が続く、といった場合は、扁桃周囲膿瘍や気道が狭くなるなど緊急の状態のおそれがあります。これらはオンライン診療では対応できないため、すぐに対面での受診や救急の受診をご検討ください。
石川雅俊(いしかわ まさとし) 医師/博士(医療福祉経営学)/公衆衛生学修士(MPH) 2005年筑波大学医学専門学群卒業。臨床研修を経て内科を中心に診療に従事したのち、2008年KPMGヘルスケアジャパン株式会社に参画し、ヘルスケア産業のアドバイザリー業務に従事(2012年マネージャー、2013年KPMGオーストラリア駐在)。2014年より国際医療福祉大学大学院医療経営管理分野准教授。2016年から2018年まで厚生労働省医政局総務課課長補佐として医療提供体制に関する政策立案に携わる。2018年日本医師会ハーバード大学武見フェロー、2020年ジョンズホプキンス大学公衆衛生大学院修士課程修了。 現在、東京医療保健大学特任教授、筑波大学医学医療系客員教授。日本医療経営学会理事・編集委員、日本医療・病院管理学会評議員、BMC Health Services Research編集委員を務める。医師の働き方改革、タスクシフティング、地域包括ケアにおける臨床指標開発などをテーマに、査読付き論文49編以上を発表。
- のどの感染症 - MSDマニュアル家庭版
- 扁桃周囲炎と扁桃周囲膿瘍 - MSDマニュアル家庭版
- 扁桃咽頭炎 - MSDマニュアル プロフェッショナル版
- 子どもの慢性扁桃炎 - 日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会
最終更新日:2026年7月 / 本ページの情報は一般的な医学的知見に基づくものであり、個別の診断・治療を保証するものではありません。
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