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COLUMN

花粉症は何科を受診?症状別に耳鼻科・内科・眼科を選ぶ目安

監修医師
石川 雅俊 医師 / 医師/博士(医療福祉経営学)/MPH

花粉症は何科を受診すべきかを、鼻は耳鼻科・目は眼科・全身や迷うときは内科という症状別の選び方で解説します。各科でできることの違い、受診の目安、治療と薬、オンライン診療でできること・できないことまで整理しました。

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くしゃみや鼻水、目のかゆみ――花粉症らしい症状が出ると、「いったい何科に行けばいいの?」と迷いますよね。耳鼻科?内科?眼科?この記事では、自分のいちばんつらい症状に照らして受診先をすぐ選べるように、症状別の受診科マップと、各科でできることの違いを整理します。あわせて、受診の目安や病院に行く意味、治療と薬の選択肢、オンライン診療でできること・できないことまでまとめます。結論から言うと、鼻の症状が中心なら耳鼻科、目の症状が中心なら眼科、全身の症状や軽〜中等症・どこにかかるか迷うときは内科が基本の目安です。

まず知りたい要点(結論)

この記事のポイント

  • 受診先は「いちばんつらい症状がどこか」で選ぶのが基本です。鼻の症状が中心なら耳鼻科、目の症状が中心なら眼科が目安になります。
  • 全身の症状や軽〜中等症、「花粉症か風邪かわからない」とき、どこにかかるか迷うときは、内科(かかりつけ医)でも相談できます。
  • 原因を詳しく調べたい、症状が重い・長引くときはアレルギー科も選択肢です。舌下免疫療法や鼻の手術は主に耳鼻科で扱います。
  • お子さん(15歳以下)は小児科が身近です。症状の強い部位に応じて耳鼻科・眼科でも相談できます。
  • 花粉症の正体は季節性のアレルギー性鼻炎で、鼻・目・のど・全身に症状が出るため、複数の科で診てもらえます。

花粉症とは?なぜいくつもの科で診てもらえるのか

花粉症は、スギやヒノキなどの花粉が原因で起こる季節性のアレルギー性鼻炎です。花粉という本来は無害な物質に対して鼻の粘膜で過剰な免疫反応が起こり、IgEという抗体を介してヒスタミンなどの物質が放出されることで、発作性のくしゃみ・水のような鼻水・鼻づまりを繰り返します。命に関わることは少ない病気ですが、集中力の低下や睡眠への影響など、日常生活の質を下げる要因になることがあります。花粉症のしくみや治療をくわしく知りたい方は、アレルギー性鼻炎の疾患解説ページもあわせてご覧ください。

花粉症が複数の科で診てもらえる理由

花粉症は「全身のアレルギー反応」がもとになっているため、症状は鼻だけでなく目・のど・皮膚・全身にあらわれます。だからこそ、鼻なら耳鼻科、目なら眼科、全身なら内科というように、症状の出る場所によって担当する科が変わるのです。どの科でも同じ病気を診ているため、まずは自分のいちばんつらい症状に合わせて選べば大丈夫です。

花粉症はとても身近な病気です。日本アレルギー学会の情報では、アレルギー性鼻炎は国民のおよそ半分がもっているとされ、10〜50歳代では約50%、60歳代以降では低下する傾向が示されています。小児でも30〜50%の有病率が報告されています。多くの人が経験しており、受診は特別なことではありません。症状のあらわれ方によって、くしゃみ・鼻水が中心の「くしゃみ・鼻漏型」、鼻づまりが中心の「鼻閉型」、両方がそろう「充全型」に分けて考えられることもあり、どのタイプかによっても受診先を選ぶ参考になります。

花粉症は何科?症状別の受診先マップ

花粉症の受診先は、いちばんつらい症状がどこにあるかで選ぶのが基本です。鼻・目・全身のどこが中心かを手がかりに、次の流れで受診先を整理してみましょう。複数の症状が強いときは、いちばんつらい部位の科から受診し、必要に応じて別の科を紹介してもらう方法もあります。

いちばんつらいのは鼻の症状(くしゃみ・鼻水・鼻づまり)?

鼻が中心

耳鼻科(耳鼻咽喉科)を検討します。鼻の中を直接診て、鼻づまりへの局所的な処置もできます。

鼻以外が中心/迷う

次の項目を確認します。

いちばんつらいのは目の症状(かゆみ・充血・涙目・異物感)?

目が中心

眼科を検討します。抗アレルギー点眼薬など、目に合わせた治療を受けられます。

まぶたの腫れ・肌荒れが強い

皮膚科も選択肢になります。

全身の症状や軽〜中等症、「花粉症か風邪かわからない」、どこにかかるか迷う?

はい

内科(かかりつけ医)で相談できます。全身の状態をあわせて診てもらえます。

原因を調べたい・重症・長引く・根本治療を考えたい

アレルギー科も選択肢です(舌下免疫療法や鼻の手術は主に耳鼻科)。

受診するのは15歳以下のお子さん?

はい

小児科が身近です。症状の強い部位に応じて耳鼻科・眼科でも相談できます。

いいえ(成人)

上の症状に合わせて受診先を選びます。

各科でできること・その科だけでできること

どの科でも花粉症の基本的な内服治療は受けられますが、検査や専門的な治療には科ごとの得意分野があります。受診先に迷ったときの参考に、各科でできることを一覧で整理しました。○は対応、△は施設により対応、-は通常はほかの科が担当することを表します(対応内容は医療機関によって異なります)。

受診先 全身の評価・問診 内服薬 点鼻・点眼薬 アレルギー検査 舌下免疫療法 鼻の手術・レーザー
内科・かかりつけ医 ○ ○ △ ○ △ -
耳鼻科(耳鼻咽喉科) ○(鼻中心) ○ ○ ○ ○ ○
眼科 △(目中心) △ ○(点眼) △ - -
アレルギー科 ○(全身) ○ △ ○(くわしく) △ -
小児科 ○(子ども) ○ △ ○ △ -

鼻の中を直接診る局所処置や、鼻づまりへの手術・レーザー、スギ花粉などに対する舌下免疫療法は、主に耳鼻科が受け皿になります。目の症状に合わせた点眼治療は眼科、原因を詳しく調べる検査はアレルギー科や内科でも受けられます。いずれの検査・治療を行うかは、症状の経過をふまえて医師が判断します。

内科と耳鼻科どっち?目・皮膚・子どもの受診先

「内科と耳鼻科のどっちに行けばいい?」は最も多い迷いどころです。結論としては、鼻の症状が中心なら耳鼻科、全身の症状や迷うときは内科が目安ですが、軽〜中等症の内服治療はどちらでも受けられます。症状の中心や通いやすさで選んで構いません。

内科と耳鼻科どっち?

耳鼻科は、鼻の中(鼻腔)を直接診て、鼻づまりへの局所的な処置ができるのが強みです。鼻の症状が中心の方や、鼻づまりがつらい方に向いています。一方の内科(かかりつけ医)は、花粉症を全身のアレルギー反応としてとらえ、咳や倦怠感など全身の症状もあわせて診てもらえます。「花粉症か風邪かわからない」ときや、ふだんから通っている医師に相談したいときは内科が便利です。軽度〜中等度であれば内科での一次的な対応も可能とされており、標準的な薬で改善しない場合などに専門の科へ紹介してもらう流れもあります。どちらか迷うときは、通いやすい方を選んで差し支えありません。

目のかゆみ・充血は眼科

目のかゆみ・充血・涙目・異物感といった目の症状が中心のときは、眼科が向いています。眼科では、目の状態を確認したうえで抗アレルギー点眼薬などを処方してもらえます。コンタクトレンズを使っている方は、花粉の時期の使い方についても相談できます。鼻と目の両方がつらいときは、内科やアレルギー科で全身を評価してもらい、必要に応じて眼科・耳鼻科と連携する方法もあります。

まぶたの腫れ・肌荒れは皮膚科

花粉の時期にまぶたの腫れや、目のまわり・顔の肌荒れ(かゆみ・赤み)が強く出るときは、皮膚科も選択肢になります。皮膚の症状の見分けや、皮膚に合わせた治療を受けられます。目そのもののかゆみが強い場合は眼科、鼻の症状が中心なら耳鼻科というように、いちばんつらい部位に合わせて選びましょう。

子ども(15歳以下)は小児科が身近

お子さんの花粉症は、まず小児科で相談するのが身近です。子どもはかぜとの見分けが難しいこともあり、全身の状態をあわせて診てもらえます。鼻づまりが強いときは耳鼻科、目のかゆみが強いときは眼科でも相談できます。子どもに使える薬や量は年齢によって決まっているものがあり、医師が診察のうえで判断します。かかりつけの小児科があれば、まずそこに相談してみましょう。

受診の目安と病院に行く意味

花粉症は軽ければ市販薬でしのぐ方も多いですが、次のようなときは医療機関の受診を検討します。自己判断で我慢を続けず、医師に相談すると、症状や体質に合った治療を受けやすくなります。

  • 市販薬を使っても症状が十分に良くならない
  • くしゃみ・鼻づまり・目のかゆみで、睡眠や集中力、仕事・勉強に支障が出ている
  • 症状が1〜2週間以上続いている、または毎年つらい
  • 鼻づまりが強い、あるいは症状が重いと感じる

病院に行く意味は、市販薬とのちがいにあります。医師の診察を受けると、症状や重症度に合わせて薬の種類や剤形(内服・点鼻・点眼)を選んでもらえ、健康保険が適用されます。必要に応じて原因を調べる検査や、舌下免疫療法などの根本的な治療の相談もできます。処方は医師の診察・判断を経て行われます。花粉症か風邪か迷うときの見分けの目安は次のとおりです(症状の出方には個人差があり、あくまで参考です)。

症状 花粉症でみられやすい特徴 かぜでみられやすい特徴
くしゃみ 続けて何度も出やすいとされます 回数は比較的少ないとされます
鼻水 透明でさらさらしていることが多いとされます 黄色っぽく粘ることがあるとされます
発熱 ふつうは出にくいとされます 熱が出ることがあります
目のかゆみ 伴いやすいとされます 伴いにくいとされます
続く期間 花粉の時期に数週間〜数か月続くことがあります おおむね1週間ほどで治まることが多いとされます

受診の目安

市販薬で改善しない、生活に支障がある、症状が長引く・毎年つらいといったときは、症状の中心に合わせた科(鼻は耳鼻科・目は眼科・全身や迷うときは内科)への受診を検討します。どこにかかるか迷うときは、まずかかりつけ医や内科に相談し、必要に応じて紹介してもらう方法もあります。

花粉症の治療と使われる薬

花粉症の治療は、大きく薬物療法・アレルゲン免疫療法・手術に分けられ、症状や重症度に応じて医師が選びます。多くの方はまず薬物療法から始めます。薬には、飲み薬(内服)・点鼻薬・点眼薬があり、症状の中心に合わせて組み合わせます。治療の全体像は、アレルギー性鼻炎の治療についての解説もご覧ください。

内服では、くしゃみや鼻水のもとになるヒスタミンの働きを抑える第2世代の抗ヒスタミン薬がよく使われます。眠気などの副作用が比較的少ないものが選ばれ、成分によって眠気の出やすさや用法が異なります。用法・用量の詳しい内容や副作用は、各薬剤のページでご確認ください。

  • フェキソフェナジン(先発品がアレグラ):脳への移行が少なく眠気が比較的起こりにくいとされる薬です。通常、成人は1回60mgを1日2回服用し、アレグラでは1日120mgまでとされています。日中の活動や運転が多い方にも使われます。
  • オロパタジン(先発品の一つがアレロック):通常、成人は1回5mgを朝および就寝前の1日2回服用し、1日の最大量は10mgです。7歳以上のお子さんにも用法が設定されており、就寝前の服用は眠気に配慮した使い方とされています。

眠くなりにくい薬を選びたいとき

抗ヒスタミン薬は成分によって眠気の出やすさが異なります。仕事や運転で日中の眠気を避けたいときは、その旨を医師に伝えると、眠気が比較的少ないとされる薬を選ぶなど、生活に合わせて相談できます。どの薬が合うかは症状や体質によって異なるため、自己判断せず診察のうえで決めます。

薬で十分に症状が抑えられないときや、根本的な体質改善を考えたいときは、アレルゲン免疫療法(舌下免疫療法など)が選択肢になります。スギ花粉などの原因物質に少しずつ体を慣らしていく治療で、主に耳鼻科で行われ、対面での導入と定期的な通院が必要です。鼻づまりが特に強い場合には、鼻の手術やレーザー治療が検討されることもあり、これらも主に耳鼻科が受け皿になります。また、花粉症には症状が本格化する前の早い段階から治療を始める「初期療法」という考え方があり、始める時期や方法は医師に相談します。いずれの治療を選ぶかは、症状や生活への影響をふまえて医師が判断します。

オンライン診療でできること・できないこと(保険の考え方)

毎年の花粉症で症状が軽〜中等症であり、以前にも同じような症状を経験しているような場合には、オンライン診療で医師に相談し、状況によっては抗ヒスタミン薬などの処方につながることがあります。スマホやパソコンから問診に答え、医師が症状を確認して判断します。一方で、次のような場合は対面での診察が必要です。

  • 舌下免疫療法をこれから始めたい(初回の導入は対面が必要)
  • 鼻の手術・レーザー治療を検討している
  • 原因を調べる検査(血液検査など)が必要と考えられる
  • 症状が重い、全身の状態が気になる、ほかの病気との見分けが難しい

費用については、花粉症(アレルギー性鼻炎)の診断・治療は公的医療保険の対象となるのが一般的です。ただし、保険の適応外にあたる相談は対象外となることがあり、また症状によっては保険診療であっても対面受診の案内になることがあります。保険が使えるかどうかは症状や診療内容によって変わるため、あらかじめ確認しておくと安心です。オンラインで相談できる範囲や受診の目安は、アレルギー性鼻炎のオンライン診療と受診の目安でご確認ください。

  1. 症状を整理する

    いつから、鼻・目・全身のどこがどのくらいつらいか、市販薬を使ったかをまとめます。

  2. 受診先を選ぶ

    症状の中心に合わせて科を選び、軽〜中等症ならオンライン診療も選択肢にします。

  3. 医師の診察を受ける

    医師が症状を確認し、必要に応じて対面受診・検査・専門の科を案内します。

まとめ

花粉症の受診先は、いちばんつらい症状がどこかで選ぶのが基本です。鼻が中心なら耳鼻科、目が中心なら眼科、全身の症状や軽〜中等症・どこにかかるか迷うときは内科(かかりつけ医)が目安になります。原因を詳しく調べたい、重症・長引くときはアレルギー科、まぶたの腫れ・肌荒れが強いときは皮膚科、お子さんは小児科が身近です。舌下免疫療法や鼻の手術は主に耳鼻科で扱います。市販薬で改善しない、生活に支障がある、症状が長引くときは、自己判断で我慢を続けず医師にご相談ください。花粉症のしくみや治療、受診の目安は、アレルギー性鼻炎の疾患ページでも確認できます。

花粉症の受診先(何科)に関するよくある質問

参考文献

  • アレルギー性鼻炎(花粉症)|アレルギーポータル(日本アレルギー学会)(allergyportal.jp、2026年8月16日参照)
  • 花粉症は何科?症状別のおすすめ診療科と治療方法|ウチカラクリニック(uchikara-clinic.com、2026年8月16日参照)
  • 花粉症のときに行く病院は?内科と耳鼻科の違い|阪野クリニック(banno-clinic.biz、2026年8月16日参照)
  • 花粉症は眼科と耳鼻科どっち?症状別の受診基準|梅の木眼科クリニック(umenoki-eye-cl.com、2026年8月16日参照)
監修者プロフィール
石川 雅俊 医師
医師/博士(医療福祉経営学)/MPH

石川雅俊(いしかわ まさとし) 医師/博士(医療福祉経営学)/公衆衛生学修士(MPH) 2005年筑波大学医学専門学群卒業。臨床研修を経て内科を中心に診療に従事したのち、2008年…

最終更新日:2026年8月 / 本ページの情報は一般的な医学的知見に基づくものであり、個別の診断・治療を保証するものではありません。症状が続く場合は医療機関にご相談ください。

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