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COLUMN

デエビゴの副作用|頻度と悪夢・翌朝の眠気が起こる理由と対処法

監修医師
石川 雅俊 医師 / 医師/博士(医療福祉経営学)/MPH

デエビゴ(レンボレキサント)の副作用を添付文書などの公的情報で解説します。傾眠10.7%など頻度、翌朝の眠気(持ち越し)や悪夢・金縛りが起こる理由、太るの真偽、対処法、依存性、飲酒・高齢者・妊娠中の注意、受診の目安を整理します。

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目次
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1 まず知りたい副作用の要点(結論) › 2 デエビゴとは|オレキシンのはたらきを抑える睡眠薬 › 3 デエビゴの主な副作用と頻度 › 4 翌朝の眠気・だるさ(持ち越し効果)はなぜ?いつまで続く? › 5 悪夢・異常な夢・金縛り・幻覚が起こるのはなぜ? › 6 デエビゴで「太る」って本当?体重増加の頻度と理由 › 7 副作用が出たときの対処法と受診の判断 › 8 依存性・耐性と、やめるとき(中止・リバウンド) › 9 飲んではいけない人・注意が必要な人(禁忌・飲酒・高齢者・妊娠など) › 10 副作用が続くとき、オンライン診療でできること・できないこと › 11 まとめ › 12 デエビゴの副作用に関するよくある質問 ›

デエビゴ(一般名:レンボレキサント)を処方された、またはこれから飲む方の多くが「どんな副作用があるのか」「翌朝の眠気や悪夢は大丈夫なのか」と気になると思います。この記事では、デエビゴの副作用について、種類と頻度、翌朝の眠気(持ち越し)や悪夢・金縛りが起こる理由、太るという話の真偽、症状が出たときの対処と受診の目安、依存性や飲酒・高齢者・妊娠中の注意までを、添付文書などの公的情報をもとに整理します。デエビゴは医療用医薬品で、処方や用量は医師の診察・判断によります。

まず知りたい副作用の要点(結論)

この記事のポイント

  • デエビゴの主な副作用は傾眠(眠気)で、添付文書上の頻度は10.7%です。頭痛4.2%、倦怠感(だるさ)3.1%と続きます。
  • 多くは軽い症状ですが、翌朝以降に眠気やふらつきが残る「持ち越し」に注意が必要とされています。
  • 悪夢・異常な夢や注意力の低下は1%未満、金縛り(睡眠時麻痺)やめまいは1〜3%未満とされ、頻度は高くありません。
  • 依存性はベンゾジアゼピン系の睡眠薬より低いとされますが、ゼロではありません。自己判断での中止・増量は避け、医師の指示に従います。
  • 重度の肝機能障害がある人は使用できません(禁忌)。飲酒との併用や高齢の方では注意が必要です。

デエビゴとは|オレキシンのはたらきを抑える睡眠薬

デエビゴ(一般名:レンボレキサント)は、エーザイ株式会社が製造販売する不眠症の治療薬で、オレキシン受容体拮抗薬(ORA)に分類されます。副作用を理解するうえで、まず「どう効く薬か」を押さえておくと分かりやすくなります。基本的な情報はデエビゴ(医療用)の解説ページでも確認できます。

オレキシンは、脳を目覚めた状態に保つはたらきをもつ神経伝達物質です。デエビゴは、このオレキシンが受容体(OX1・OX2)に結びつくのを可逆的に(元に戻せる形で)妨げることで、過剰な覚醒をしずめて眠りを促すとされています。ベンゾジアゼピン系の睡眠薬とは、この作用のしくみが異なります。就寝直前に1日1回服用する内服薬で、血中濃度がピークに達するまでの時間(Tmax)は約1.0〜1.5時間とされ、2.5mg・5mg・10mgの3規格があります。この機序の違いが、後で述べる悪夢や翌朝の眠気といった副作用の出方にも関わってきます。

デエビゴの主な副作用と頻度

デエビゴの副作用でもっとも多いのは傾眠(眠気)で、添付文書の副作用発現頻度では10.7%とされています。多くは軽い症状で、重い副作用はまれとされていますが、「まったく副作用がない薬」ではありません。主な副作用と頻度は次のとおりです。

副作用 あらわれ方の目安 頻度
傾眠(眠気) 日中や翌朝に眠気を感じる 10.7%
頭痛 起床時などの頭の痛み 4.2%
倦怠感(だるさ) 体が重い・疲れが残る感じ 3.1%
浮動性めまい、睡眠時麻痺(金縛り) ふらつき、寝入りや目覚めに体が動かせない 1〜3%未満
注意力障害、異常な夢、悪夢など 集中しにくい、はっきりした夢・こわい夢 1%未満

このように、頻度が高いのは眠気・頭痛・だるさで、多くは飲み方の調整や時間の経過で対応できるとされる軽い症状です。金縛りや悪夢、めまいなどの頻度は高くありません。ただし、感じ方には個人差があり、症状がつらい・続く場合は自己判断せず医師に相談することが基本です。「怖い薬」「やばい薬」といった評判を目にすることもありますが、頻度と重さを正しく知ることが、不安を整理する助けになります。

翌朝の眠気・だるさ(持ち越し効果)はなぜ?いつまで続く?

翌朝に眠気やだるさが残るのは、薬の成分が朝まで体に残ることで起こる「持ち越し効果」によるものです。デエビゴの添付文書でも、翌朝以降に眠気やふらつきが残ることがあるため注意が必要とされています。とくに睡眠時間が十分にとれなかったときや、用量が多いとき、高齢の方で感じやすいとされています。

飲んでからの大まかな流れは次のとおりです。効果の感じ方や体から抜けるまでの時間には個人差があります。

  1. 服用〜約1〜1.5時間

    血中濃度がピークに向かう

    就寝直前に服用すると、約1.0〜1.5時間で血中濃度がピークに達するとされ、眠気が出てきます。服用後にいったん寝て、短時間で再び起きて活動する予定があるときは服用しないこととされています。

  2. 翌朝

    眠気・ふらつきが残ることがある(持ち越し)

    成分が朝まで残ると、眠気・だるさ・ふらつきを感じることがあります。睡眠時間を十分に確保することや、服用量・服用時刻を医師と見直すことで和らぐ場合があります。

  3. 飲み始めから数日〜

    体が慣れてくることがある

    飲み始めに感じた眠気やだるさは、続けるうちに気にならなくなることがあります。感じ方には個人差があり、つらさが続く場合は医師に相談します。

  4. 自己判断で中止したとき

    不眠がぶり返すことがある(リバウンド)

    急にやめると、一時的に寝つきの悪さがぶり返すことがあります。中止や減量は自己判断せず、医師の指示に従います(後の章で説明します)。

「何時間で体から抜けるのか」を気にされる方も多いのですが、体からの消失にかかる時間は資料によって示され方に幅があります。この記事では確実な公的情報にもとづく範囲にとどめ、具体的な時間は個人差があるものとして扱います。翌朝に強い眠気・ふらつきが続く場合は、運転や機械の操作などは避け、医師に相談してください。

注意:運転・機械操作について

翌朝以降に眠気やふらつきが残ることがあります。眠気やふらつきを感じる間は、自動車の運転や危険を伴う機械の操作は避けてください。症状が続く場合は、服用量や服用時刻について医師にご相談ください。

悪夢・異常な夢・金縛り・幻覚が起こるのはなぜ?

デエビゴで悪夢や金縛りが起こることがあるのは、睡眠、とくにレム睡眠(夢をみやすい浅い眠り)との関わりが理由と考えられています。デエビゴの添付文書では、異常な夢・悪夢などは1%未満、睡眠時麻痺(金縛り)は1〜3%未満とされ、頻度は高くありません。

眠れるようになって総睡眠時間が増えると、そのなかでレム睡眠の時間も増えることがあります。レム睡眠は夢をみやすい時間帯のため、はっきりした夢やこわい夢(悪夢)、体が動かせない金縛り(睡眠時麻痺)といった、レム睡眠に関連する現象を感じやすくなると説明されています。幻覚(実際にないものが見える・聞こえる)については、頻度は高くないとされますが、あらわれた場合は医師に相談してください。

豆知識:悪夢・金縛りへの対処の考え方

悪夢や金縛りが気になるときは、服用量や服用時刻の見直し、就寝前のリラックス、飲酒を控えるといった対応がとられることがあります。どう対応するかは、症状の程度をふまえて医師が判断します。自己判断で量を変えないことが基本です。

デエビゴで「太る」って本当?体重増加の頻度と理由

「デエビゴで太る」という話については、体重増加が主な副作用として頻度とともに明確に位置づけられているわけではありません。デエビゴの添付文書の主な副作用(傾眠・頭痛・倦怠感・めまい・睡眠時麻痺・注意力障害・異常な夢・悪夢など)のなかに、体重増加は主要な項目として挙げられておらず、頻度が高い副作用とはいえません。

睡眠薬で体重が増えるとすれば、生活リズムの変化や食欲の変化などが背景として語られることがありますが、デエビゴが体重を増やす仕組みははっきり分かっていません。体重の変化が気になる場合は、食事のバランスや運動といった生活面を見直しつつ、必要に応じて医師に相談してください。数値や仕組みが確かでない情報をうのみにせず、まずは頻度が高い副作用ではないという点を押さえておくとよいでしょう。

副作用が出たときの対処法と受診の判断

副作用が出たときは、まず「様子をみてよいか」「飲み方の調整で対応するか」「中止して受診すべきか」を落ち着いて見分けることが大切です。デエビゴの用量は症状により医師が調整するもので、自己判断で増やしたり急にやめたりしないことが基本です。次のフローは、対応のおおまかな目安です。最終的な判断は医師が行います。

日常生活に支障がない、軽い眠気・だるさ・頭痛などか?

あてはまる

睡眠時間を十分にとる、就寝直前に服用するなど、生活面の工夫で様子をみられることがあります。次の診察で経過を伝えます。

あてはまらない

次の項目を確認します。

翌朝の強い眠気やふらつき、悪夢・金縛りなどが続き、生活に支障が出ているか?

あてはまる

服用量や服用時刻の調整、他の薬への変更などを検討する場面です。自己判断で変えず、医師に相談します。

あてはまらない

次の項目を確認します。

幻覚、強い混乱、そのほか気になる重い症状があるか?

ある

服用を続けてよいか、早めに医師へ相談してください。中止の要否も医師が判断します。

ない

経過を記録し、次の診察で医師に伝えます。

受診・相談の目安

副作用がつらい、日常生活に支障が出ている、幻覚や強い混乱など気になる症状があらわれた場合は、自己判断で中止・増量せず、早めに医師にご相談ください。どう対応するか(様子見・用量調整・変更・中止)は、症状をふまえて医師が判断します。

依存性・耐性と、やめるとき(中止・リバウンド)

デエビゴの依存性については、ベンゾジアゼピン系の睡眠薬より依存が形成されるリスクは低いとされていますが、ゼロというわけではありません。デエビゴはオレキシン受容体拮抗薬に分類され、ベンゾジアゼピン系とは作用のしくみが異なります。「強い睡眠薬か」を作用の強さだけで単純に比べることは難しく、どの薬が合うかは不眠のタイプや体の状態によって医師が判断します。

やめるときの注意も大切です。自己判断で急に中止したり量を増やしたりすると、症状が悪化することがあるとされています。急にやめると、一時的に寝つきの悪さがぶり返す「リバウンド(反跳性)不眠」が起こることがあります。中止や減量が必要な場合は、自己判断で行わず医師の指示に従い、必要に応じて少しずつ減らすなどの方法がとられます。長期に使う場合は、続ける必要性を医師が定期的に確認します。不眠症そのものの理解を深めたい方は不眠症の解説ページもあわせてご覧ください。

飲んではいけない人・注意が必要な人(禁忌・飲酒・高齢者・妊娠など)

デエビゴには、使ってはいけない人(禁忌)と、慎重に使う必要がある人が定められています。副作用のリスクに関わる大切な情報のため、あてはまる場合は必ず医師に伝えてください。

区分 対象
禁忌(使用できない) 本剤の成分に過敏症の既往がある人/重度の肝機能障害がある人
慎重に使用 ナルコレプシー・カタプレキシーのある人/軽度〜中等度の肝機能障害のある人/重度の腎機能障害のある人/脳に器質的な障害のある人/中等度〜重度の呼吸機能障害のある人/高齢の人/妊婦・妊娠の可能性のある人・授乳中の人

お酒(アルコール)との併用

デエビゴとアルコールの併用は控えることとされています。併用すると、精神運動機能(注意力や体の動き)の低下が相加的に強まるおそれがあり、報告では本剤の血漿中濃度が35〜70%上昇したとされています。眠気やふらつき、副作用が強まる可能性があるため、服用中の飲酒は避けてください。

ほかの薬との飲み合わせ(CYP3A阻害薬)

デエビゴは、肝臓の代謝酵素CYP3Aを阻害する薬(一部の抗真菌薬など)と併用すると作用が強まることがあるため、その場合は1日1回2.5mgとされることがあります。服用中の薬やサプリメントがある場合は、医師・薬剤師に伝えてください。

高齢の方

高齢の方では、デエビゴの作用が強くあらわれることがあるため、状態を観察しながら慎重に使用されます。翌朝のふらつきによる転倒などに注意が必要とされ、家族による見守りも役立ちます。

妊娠中・授乳中の方

妊婦または妊娠している可能性のある人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ使用されます。授乳中の人では、母乳中への移行が報告されており(相対的乳児投与量は2%未満とされています)、有益性を考慮して使用の可否が判断されます。いずれもあてはまる場合は医師にご相談ください。

副作用が続くとき、オンライン診療でできること・できないこと

副作用が続いてつらいとき、オンライン診療で相談できる場合があります。ただし、できることには範囲があり、症状によっては対面での診察が必要と判断されることもあります。デエビゴの用量の増減は医師の判断によるもので、診察を経ずに薬だけを受け取ることはできません。おおまかな流れは次のとおりです。

  1. 症状を整理して予約・問診する

    いつから、どんな副作用が、どのくらい続いているか(翌朝の眠気・悪夢・ふらつきなど)を整理し、予約して問診に回答します。

  2. 医師の診察・判断を受ける

    医師が症状を確認し、様子見・用量や服用時刻の調整・薬の変更・中止のいずれが適切かを判断します。飲酒や併用薬、持病についても伝えます。

  3. 処方、または対面受診の案内を受ける

    オンラインでの対応が適切と判断されれば、その範囲で対応されます。対面での診察や検査が必要と判断された場合は、対面受診が案内されます。

デエビゴの処方や用量の調整、副作用への対応については、デエビゴのオンライン診療についてもあわせてご確認ください。オンラインで対応できるかどうかは、症状や体の状態をふまえた医師の判断によります。

まとめ

デエビゴの主な副作用は傾眠(10.7%)・頭痛(4.2%)・倦怠感(3.1%)で、多くは軽い症状ですが、翌朝以降に眠気やふらつきが残る「持ち越し」に注意が必要とされています。悪夢・異常な夢は1%未満、金縛りやめまいは1〜3%未満と頻度は高くなく、レム睡眠との関わりで説明されています。依存性はベンゾジアゼピン系より低いとされますがゼロではなく、中止や増量は自己判断せず医師の指示に従います。重度の肝機能障害がある人は使用できず、飲酒との併用や高齢の方では注意が必要です。副作用がつらい・続く場合は、早めに医師にご相談ください。デエビゴの使いどころや処方については、デエビゴの解説ページもあわせてご覧ください。

デエビゴの副作用に関するよくある質問

参考文献

  • デエビゴ錠を服用される患者さんへ(患者向けRMP資材)|医薬品医療機器総合機構(PMDA)(pmda.go.jp、2026年8月16日参照)
  • デエビゴの副作用【睡眠専門医が教える対処法】(監修:阪野勝久・日本睡眠学会総合専門医)|阪野クリニック(banno-clinic.biz、2026年8月16日参照)
  • デエビゴの副作用とは?起こる理由や対処法|ファストドクター(fastdoctor.jp、2026年8月16日参照)
監修者プロフィール
石川 雅俊 医師
医師/博士(医療福祉経営学)/MPH

石川雅俊(いしかわ まさとし) 医師/博士(医療福祉経営学)/公衆衛生学修士(MPH) 2005年筑波大学医学専門学群卒業。臨床研修を経て内科を中心に診療に従事したのち、2008年…

最終更新日:2026年8月 / 本ページの情報は一般的な医学的知見に基づくものであり、個別の診断・治療を保証するものではありません。症状が続く場合は医療機関にご相談ください。

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