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COLUMN

インフルエンザの症状|風邪との違いと受診の目安

監修医師
石川 雅俊 医師 / 医師/博士(医療福祉経営学)/MPH

インフルエンザの症状の特徴と風邪との違い、潜伏期間や熱の経過、大人と子どもで注意したい点、危険なサインと受診の目安、オンライン診療でできることまでを公的情報をもとに解説します。

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急な高熱やのどの痛み、関節のふしぶしの痛みが出ると、「ただの風邪なのか、インフルエンザなのか」と不安になりますよね。この記事では、インフルエンザの症状の特徴と風邪との見分け方、潜伏期間や熱の経過、大人と子どもで注意したい点、そして「様子を見てよいのか、受診すべきか」の目安までを、公的機関の情報をもとに整理します。

まず知りたい要点(結論)

この記事のポイント

  • インフルエンザは、38℃以上の高熱・頭痛・関節痛・筋肉痛・全身のだるさ(倦怠感)が比較的急に現れるのが特徴です。
  • のどの痛み・鼻水・咳など風邪と似た症状も出ますが、風邪よりも全身症状が強く、発症が急な傾向があります。
  • 潜伏期間は1〜3日ほど。多くは1週間ほどで軽快しますが、咳やだるさが2週間以上続くこともあります。
  • 呼吸が苦しい・意識がもうろうとする・けいれん・強い脱水・子どもの異常行動などは危険なサインで、救急を含む対面受診が必要です。
  • 抗インフルエンザ薬を使うかどうかや検査の要否は、発症からの時間や状態をふまえて医師が判断します。市販の解熱薬も自己判断せず相談しましょう。

インフルエンザとは(型と流行時期)

インフルエンザは、インフルエンザウイルスに感染して起こる急性の感染症です。ウイルスにはA型・B型・C型・D型があり、季節性の大きな流行を起こすのは主にA型とB型です。日本では例年11月ごろから翌年4月ごろにかけて流行し、短期間に多くの人へ広がります。同じ「かぜ症状」でも、原因ウイルスや症状の出方が異なるため、次の章で風邪との違いを整理します。インフルエンザそのものの原因や予防をくわしく知りたい方は、インフルエンザの疾患解説ページもあわせてご覧ください。

主な症状と特徴|風邪との違い

インフルエンザでは、のどの痛み・鼻水・咳といった風邪と似た症状に加えて、38℃以上の発熱、頭痛、関節痛、筋肉痛、全身のだるさ(倦怠感)といった全身症状が比較的急に現れることが特徴です。悪寒(強い寒気)から始まり、数時間のうちに高熱へと進むこともあります。ほかに悪心(吐き気)を伴うこともあります。一方で風邪(普通感冒)は、鼻やのどの局所症状が中心で、発熱があっても軽度なことが多く、進行もゆるやかです。おおまかな違いは次のとおりです。

インフルエンザ 風邪(普通感冒)
発症のしかた 急(数時間で悪化することも) ゆるやか
発熱 38℃以上の高熱が出やすい 軽度〜なしのことが多い
主な症状 頭痛・関節痛・筋肉痛・強い倦怠感などの全身症状 鼻水・のどの痛みなど局所症状が中心
合併症 肺炎・脳症などのリスクがある まれ

ただし、症状の程度には個人差があり、見た目だけで確実に見分けることはできません。とくに流行期は、検査を含めて医師が総合的に判断します。

潜伏期間と症状の経過(熱は何日つづく?)

インフルエンザの潜伏期間(感染してから症状が出るまで)は1〜3日とされています。発症後の経過には個人差がありますが、多くは1週間ほどで軽快に向かい、咳やだるさが2週間以上続くこともあります。ウイルスは発症の前日ごろから発症後およそ5〜7日は排出され、この間は人にうつす力(感染力)があるとされています。目安は次のとおりです。

  1. 潜伏期(1〜3日)

    症状はまだ出ていないことが多い

    発症前日ごろから人にうつす力(感染力)が出るとされています。

  2. 発症〜数日

    高熱・全身症状が強く出やすい時期

    感染力が高い時期です。外出を控えて療養します。

  3. おおむね1週間

    多くは軽快に向かう

    解熱後も一定期間は感染力が残ることがあります。

  4. その後

    咳・だるさが2週間以上残ることも

    症状が長引く、または再び悪化する場合は受診を検討します。

「何日目が必ずピーク」と一律に決まっているわけではなく、経過は年齢や体調によって異なります。いったん下がった熱が再び上がる場合は、後述の危険なサインもあわせて確認してください。

大人と子どもで違う?注意したい症状

基本的な症状は共通しますが、年齢によって出やすい症状や注意点が異なります。

  • 大人:高熱・頭痛・関節痛・強い倦怠感などの全身症状が中心です。高齢の方や免疫の低下している方では、細菌性肺炎などを合併して重症になることがあります。
  • 子ども:下痢や嘔吐などの消化器症状を伴いやすく、まれに急性脳症を合併し進行が早く重い経過をたどることがあると報告されています。急に走り出す・怖がるなどの異常行動や、けいれんにも注意が必要です。
  • 高齢者・乳幼児:発熱がはっきりしない場合もあると報告されています。「熱が高くないから軽い」とは限らず、ぐったりしている・食欲がないなどの様子も手がかりになります。

こんな症状は要注意|受診の目安と危険なサイン

流行時期に38℃以上の発熱や頭痛、関節痛、強いだるさなど、インフルエンザが疑われる症状がみられる場合は、早めに医療機関にご相談ください。とくに高齢者・乳幼児・妊娠中の方・慢性の病気のある方・免疫の低下している方は重症化しやすいとされ、早めの受診が大切です。受診先は、大人は内科、お子さんは小児科が目安になります。

流行期に38℃以上の発熱・頭痛・関節痛・強いだるさがある?

あてはまる

インフルエンザが疑われます。早めに医療機関へご相談ください。

軽い局所症状のみ

まず自宅で休養し、次の項目を確認します。

呼吸が苦しい・意識がおかしい・強い脱水・子どもの異常行動がある?

ある

救急外来の受診や救急車の要請をご検討ください(オンライン診療では対応できません)。

ない

自宅療養しつつ、症状の変化を観察します。

次のような症状は、重症化や合併症のおそれがあり、すぐに救急要請や対面での受診が必要です(オンライン診療では対応できません)。

  • 呼吸が苦しい、息切れがする、肩で息をしている、唇や顔色が青白い
  • 胸の痛みや強い圧迫感がある
  • 意識がもうろうとする、呼びかけへの反応が乏しい、けいれんを起こす
  • ぐったりして水分がとれない、尿がほとんど出ないなど脱水が疑われる
  • 子どもが急に走り出す・部屋から飛び出そうとするなどの異常行動がみられる
  • 高熱が続く、いったん軽くなった後に再び悪化する

これらのサインがあるとき

ためらわずに、救急外来の受診や救急車の要請をご検討ください。

検査・治療と市販薬の注意

インフルエンザの診断では、鼻の奥やのどをぬぐった液を用いる迅速診断キットでウイルスの抗原を調べる方法が広く使われています。ただし発症してまもない時期は、ウイルス量が少なく陽性と出にくいことがあるため、検査を受ける時期は医師が判断します。治療は安静・十分な休養と水分補給が基本で、症状や発症からの時間に応じて、医師の判断により抗インフルエンザウイルス薬が用いられることがあります。代表的な薬にはタミフル(オセルタミビル)やゾフルーザ(バロキサビル)、吸入薬のリレンザ(ザナミビル)などがあり、どれを使うか、あるいは使わないかは状態により異なります。

市販の解熱薬の注意

発熱やつらい症状に対して解熱鎮痛薬が使われることもありますが、薬の種類によっては注意が必要です。とくにインフルエンザが疑われるお子さんでは、一部の解熱鎮痛薬が脳症などとの関連から避けられ、アセトアミノフェンが用いられるのが一般的です。市販薬を含めて自己判断で使わず、医師や薬剤師にご相談ください。処方は、医師の診察・判断を経て行われます。

オンライン診療でできること・できないこと(保険適用)

オンライン診療では、問診をもとにした症状の相談や、療養・生活面のアドバイス、市販薬・解熱薬に関する相談などに対応できる場合があります。状況によっては、医師の判断で処方につながることもあります。一方で、迅速検査が必要な場合や、呼吸が苦しい・強い脱水がある・ぐったりしているといった重い症状がある場合、子どもの急性脳症を疑う場合、重症化しやすい基礎疾患のある方の精査が必要な場合などは、対面での診察が必要です。費用については、インフルエンザの診療(診察・検査・治療)は公的医療保険の対象となるのが一般的で、自己負担は年齢や所得に応じて原則1〜3割です。予防のためのワクチン接種は病気の治療ではないため健康保険の対象外で、原則自己負担となります。対応できる範囲や受診の目安については、インフルエンザのオンライン診療と受診の目安についてをご確認ください。

まとめ

インフルエンザは、急な高熱に頭痛・関節痛・強い倦怠感などの全身症状を伴うことが多く、風邪よりも発症が急で全身症状が強い傾向があります。潜伏期間は1〜3日、多くは1週間ほどで軽快しますが、呼吸が苦しい・意識がおかしい・強い脱水・子どもの異常行動などの危険なサインがあるときは、早めの受診が必要です。検査や薬の要否は発症からの時間や状態によって変わるため、迷ったときは医師にご相談ください。オンラインで相談できる範囲や受診の目安は、インフルエンザの疾患ページで確認できます。

インフルエンザの症状に関するよくある質問

参考文献

  • インフルエンザ(総合ページ)|厚生労働省(mhlw.go.jp、2026年8月12日参照)
  • インフルエンザ Q&A|日本医師会(med.or.jp、2026年8月12日参照)
  • インフルエンザ(季節性)|感染症クイック・リファレンス|日本感染症学会(kansensho.or.jp、2026年8月12日参照)
監修者プロフィール
石川 雅俊 医師
医師/博士(医療福祉経営学)/MPH

石川雅俊(いしかわ まさとし) 医師/博士(医療福祉経営学)/公衆衛生学修士(MPH) 2005年筑波大学医学専門学群卒業。臨床研修を経て内科を中心に診療に従事したのち、2008年…

最終更新日:2026年8月 / 本ページの情報は一般的な医学的知見に基づくものであり、個別の診断・治療を保証するものではありません。症状が続く場合は医療機関にご相談ください。

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